アグーチは中央アメリカから南アメリカにかけて分布している齧歯類で、一見して大きなリスのような感じも受けるが、アグーチの尾は短くてほとんど無尾に近い。 また、モルモットのような感じもするが、齧歯類の中では脚が長い特徴をもっていて、前足に4本、後足には3本の指があり、体は雌の方が大きい。 アグーチには幾つかの亜種が知られているが、体毛はオリーブ色を帯びた茶色で全体に短いが、後半身の毛はオレンジ色がかっていて長い。 また、体の部分によっては白色などが見られるなど、毛色には変化があるが、全体に美しい動物である。 アグーチは地上で生活し、森林や雑木林、サバンナなどの他、耕作地などにも姿を現すが、湿地帯や河川周辺などの水辺に多く見られる。 木登りや穴掘りはうまくないが、耕作地などに生息しているものは、土を掘って巣穴をつくったりする。 つがいや家族単位の小さな群れで生活し、昼間も活動するが、外敵や人との接触が多いようなところでは夜行性になる。 落下した果実のほか、木の実や根などを主に食べるが、昆虫なども食べる。 性質はおとなしく、むしろ臆病な動物で、小さな音などにも敏感で、驚いてすぐに逃げてしまう。 動きは敏捷で、走るのもかなり速く、泳ぐのはうまいと言われている。 また、跳躍力にも優れ、ひと跳び6mほども跳ぶことがあり、ジャガーやオセロット、ヤブイヌなどの外敵に出会ったりすると走ったり跳んだりして逃げる。 アグーチは肉を目的として捕獲されるほか、耕作地付近に生息しているものは、サトウキビやバナナなどの農作物に被害を与えたりするので、害獣として捕獲されたりする。 一夫一婦で1年を通して繁殖するが、子どもは果実の多い3~7月に多く生まれている。 妊娠期間は100~120日程で、1産1~3子を出産する。 生まれたばかりの子どもの体重は25g程度で、4~5ヵ月程の間は授乳期間がある。 野生での寿命は6年程度と言われているが、動物園などの飼育下での寿命は13~20年程度と、齧歯類の中では長い。 バカ科の動物へ / このページの先頭へ |
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アグーチ