動物図鑑・アフリカニシキヘビ

アフリカニシキヘビ さんのプロフィール



動物図鑑・アフリカニシキヘビ

アフリカニシキヘビ

有鱗目・ニシキヘビ科
学 名 Python sebae
英 名 African rock python
分布域 サハラ砂漠より南のアフリカ
生息環境 サバンナや森林、半砂漠地帯や沼地など
全 長 3.5~4.5m程度
体 重 35~55kg 程度

アフリカニシキヘビは、サハラ砂漠より南のアフリカ全土に広く分布しているニシキヘビの仲間で、アフリカに分布しているヘビの中では、もっとも大きくなるヘビとして知られている。

別名・アフリカパイソンとも呼ばれ、平均した全長は3.5~4.5m程度だが、ビルマニシキヘビアミメニシキヘビ、グリーンアナコンダなどと共に、大きいものでは5mを超える。
また、最大のものは7.5m程にも成長するとも言われているが、これについては、はっきりとは確認されていない。

体は細長いが、厚くて広い感じがし、頭部は三角形をしている。
体色は茶色や茶褐色、灰褐色やオリーブ色、黄色など変化があるが、腹側は白っぽい色をしている。

体には不規則な暗色の斑があり、頭の上には矢じりのように見える黄色っぽい縞模様がある。
目の下にも三角形の斑があり、体は雌の方が体が大きい。
また、体つきや模様はインドニシキヘビやビルマニシキヘビに似ているが、アフリカニシキヘビの胴部分の斑は少しぼやけたように見える。

アフリカニシキヘビは、主にサバンナ地帯に生息しているが、森林や草原、半砂漠地帯や岩場など、様々な環境に適応している。
時にはサトウキビ畑などの耕作地や人家の近くなどにも姿を見せるほか、垂直方向の生息域も広く、低地から標高1200m位までならよく見かけられ、標高2200m程のところでも観察されている。

普段は単独で生活しているが、水辺を好み、河川や湖、湿地などの近くにいることが多く、泳ぎもうまい。
暑いときには水の中にいることも多く、水中から獲物を待ち伏せしていることもある。
また、木にも登るが、大きいものは地上で生活していることが多い。

主に夜間に活動し、げっ歯類や爬虫類、鳥などを食べるが、大型のものはイノシシやレイヨウ類、マンドリルなどのヒヒも食べるほか、ブタやヤギなどの家畜を襲うこともある。
口は大きく開き、小さい獲物は丸呑みにしてしまうが、アフリカニシキヘビは力が強く、大きい獲物は体を巻きつけて相手を絞めつけ、弱ったところで丸呑みにする。

ビルマニシキヘビなどとは違って攻撃的で、時にはワニやヒョウハイエナなども獲物にしてしまうことがある。
人を襲うことは滅多にないが、稀に人を捕食することもあって、もっとも危険なヘビのひとつと言われている。
海外でも、飼育していたものが逃げ出し、人を襲うという事件が起こっている。

産卵期は地域によって異なるが、およそ11~3月の間に見られる。
雌は20~100個程の卵を産むが、産卵数は体の大きさによって異なり、全長4~5m程の雌では20~50個程を産卵する。

巣穴は木の洞やシロアリの塚のほか、空いた哺乳類の巣穴なども利用するが、卵はかなり大きく、直径約10cm、重さは130~170g程もある。
卵は90~100日程で孵化するが、他のニシキヘビと同様、雌は孵化するまで、卵に体を巻きつけて保護する習性がある。

生まれたばかりの子どもは全長45~60cm程度で、ほとんど親と同じような体色と斑をもっている。
雌雄共に3~5年程で性成熟し、飼育下での寿命は12~18年程度と言われているが、長いものでは30年近くのものが知られている。

成長すると、体が大きいこともあり、決まった外敵はいないと言われているが、時にはライオンなどに襲われる。

このほか、アフリカニシキヘビには、現在、次の2亜種が知られている。

Python sebae sebae (African rock python / 西アフリカからアフリカ中央部)
P. s. natalensis (Southern African rock python / アフリカ南部)

アフリカニシキヘビは、地域によっては食料や皮を目的とした狩猟が行われているが、現在のところ絶滅の心配はないとされている。
しかし、湿地や森林などの開発による生息地の減少が、一部の地域で懸念されている。

尚、ニシキヘビ科は、ボア科とされる場合もある。

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