バタグールガメ (ヨツユビカワガメ) さんのプロフィール |
バタグールガメ (ヨツユビカワガメ) |
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カメ目・イシガメ科 | ||||
学 名 | Batagur baska | |||
英 名 | Northern river terrapin | |||
分布域 | インドやバングラデシュ、カンボジアなど | |||
生息環境 | 中~大規模河川など | |||
甲 長 | 50cm 程度 | |||
体 重 | 15kg 程度 | |||
IUCNによる保存状況評価 / 絶滅危惧種 (CR) | ||||
バタグールガメはイシガメの仲間で、バングラデシュ南部のスンダルバンス地域やインドの西ベンガルとオリッサ地方、カンボジア南部やインドネシアのスマトラ島、マレーシアなどに分布している。 アジアに分布する淡水から汽水のカメの中では最大のもののひとつとして挙げられていて、本種だけでバタグールガメ属を形成している。 背甲はやや盛り上がり、上から見ると楕円形をしている。 頭部は小さく、吻は尖っていて、やや反り返っている。 四肢は頑丈で、指の間には水掻きが発達している。 また、前肢には5本の指があるが、この内の4本にしか爪がないことから、別名・ヨツユビカワガメとも呼ばれている。 背甲は灰色や灰緑色、暗緑色などで、腹甲は淡い黄色をしている。 頭部や四肢も灰色や灰緑色などをしているが、体は雌の方が大きく、最大で甲長60cm程に成長する。 バタグールガメは、中規模から大規模の河川やその汽水域などに生息していて、ほとんど水生生活をしている。 詳しい生態などは分かっていないが、主に淡水域を好み、繁殖期には汽水の河口に上陸するが、産卵の後は再び淡水域に戻ってくる。 雑食性で、水生植物や水辺の陸生植物、果実などのほか、小型の魚類や甲殻類、貝類なども食べる。 また、水生が強いが、干潟や砂州、マングローブ林などへしばしば上がり、夜間は陸上で休むとも言われている。 繁殖期はふつう12~3月頃で、この時期には、淡水域から汽水域へ、80~100kmほども移動することが知られている。 雌は一度に10~34個ほどの卵を年に3回ほど産卵するが、卵は岸辺や中洲、浜辺などに穴を掘り、産み落とされる。 卵は長径6.5~7cm、短径4~4.5cm程度の楕円形で、産卵の後、雌は砂で巣を覆い、腹甲でその上を押し固めるように、巣の上を上下する習性がある。 また、この時期の雌の虹彩は褐色だが、雄では黄白色になる。 バタグールガメは、最近まで卵を含め食用に大量に利用されていたほか、近年の開発などによる生息地や繁殖地の減少も伴い、生息数は著しく減少している。 かつては、タイやミャンマー、ベトナムやシンガポールなどにも分布していたが、この地域では既に絶滅してしまっている。 現在、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストに絶滅危惧種(CR)として指定されていて、バングラディシュやインドの保護区で繁殖活動が行われているが、その他の地域では更なる生息数の減少が心配されている。 尚、バタグールガメには、B. b. baska と B. b. ranongensis の二亜種が知られている。 このページの先頭へ |
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