クロエリサケビドリは、一見するとキジの仲間のようにも見えるが、カモ目のサケビドリ科に属している。 南アメリカ北部に分布していて、緩やかな群れをつくって生活している。
クロエリサケビドリの分布域・生息環境 クロエリサケビドリは、南アメリカのコロンビア北部からベネズエラ北西部にかけて分布している。 定住性の鳥で、河川や湖沼、湿地などのほか、内湾や季節的に洪水する氾濫原などに生息している。 クロエリサケビドリの大きさ・特徴 クロエリサケビドリは体長76~91cm、体重は4kg程で、全体にがっしりとした体つきをしている。 体に対して頭部は小さく、灰色の嘴は先が鉤状に曲がっている。 羽毛は全体に灰黒色をしているが、嘴から目の周りにかけては赤いのが特徴になっていて、一見するとキジの仲間のようにも見える。 嘴の下から目の下を通り、後頭部にかけては白っぽいが、頭頂と首は黒い色をしている。 その黒い首から「クロエリ」と名前が付けられているが、クロエリサケビドリの後頭部には冠羽が見られるのも特徴になっている。 また、翼には鋭い爪(第1指)があり、赤っぽい足は太く、指も長くて指の間には僅かに水かきがある。 クロエリサケビドリの生態・生活 クロエリサケビドリは河川や湖沼、湿地や内湾などに生息していて、周囲には疎林や植物がよく繁茂する環境に多く見られる。 緩やかな群れをつくって生活していて、主に地上で生活している。 昼間に活動し、湿地などで水生植物の葉や根、茎などを食べるが、大きく広がった長い指は、湿地などを歩くのに適している。 地上でも採餌し、草類や種子などのほか、時には昆虫類を食べることもある。 クロエリサケビドリは広範囲を移動することもあるが、季節的な移動をすることはなく、1年を通して同じ範囲に定住している。 また、カモ類とは異なり、休む時や危険を感じると木の上に飛んで逃げるが、丈夫な足と長い足指は枝にとまるのにも適している。 体が重く、飛ぶ時には激しく羽ばたくが、舞い上がると首を伸ばして滑空するように飛行する。 外敵は大型の猛禽類やヘビなどで、危険を感じると鳴き声を上げて仲間に知らせるが、鳴き声はかなり大きく、甲高い声で鳴く。 クロエリサケビドリの繁殖・寿命 クロエリサケビドリは一年を通して繁殖するが、産卵は10~11月にかけて多く見られる。 繁殖はペアで行われ、その関係は長期に渡り維持され、時には生涯続くこともある。 巣は水辺近くの乾燥した地面に、草や葦、小枝などを用いてつくられる。 巣の周りには縄張りが主張され、雄は木の上などにとまり、大きな声をあげて縄張りを主張する。 縄張りに近づいたものには威嚇して追い払うが、時には翼にある爪を使って攻撃することもあり、空中でも追跡するようにして追い払う。 雌は3~5個、多ければ7個ほどの卵を産卵し、抱卵は雌雄が交代して行う。 卵は43日前後で孵化するが、その後の育児も雌雄によって行われる。 ヒナは8~10週間ほどで巣立つようになり、その後2~3週間ほどで独立していく。 雌雄ともに2年ほどで性成熟し、詳しい寿命は分かっていないが、野生下で15年ほどの寿命があるのではないかと考えられている。 クロエリサケビドリの保護状況・その他 クロエリサケビドリは、近年の農地や牧草地の拡大に伴う生息地の減少によって、生息数は減少している。 現在、国際自然保護連合では準絶滅危惧(NT)に指定しているが、密猟や水質汚染なども加わり、今後の個体数の減少が心配されている。 尚、クロエリサケビドリには亜種はいないとされている。 |
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クロエリサケビドリ