フサホロホロチョウは、ホロホロチョウ科の中では大型で、アフリカ北東部に分布している。 他のホロホロチョウのように頭部には羽毛がないが、胸には特徴的な長い飾り毛をもっている。
フサホロホロチョウの分布域・生息環境 フサホロホロチョウはエチオピアやケニア、ソマリアやタンザニアなどのアフリカ北東部に分布していて、森林や低木林、サバンナや草原などに生息している。 乾燥した環境を好み、水のない生活によく適応していて、水分の多くを餌となる植物から摂っている。 フサホロホロチョウの大きさ・特徴 フサホロホロチョウは体長50~65cm程で、平均するとホロホロチョウの中ではもっとも体が大きいとされている。 全体にずんぐりとした感じがしないでもないが、他のホロホロチョウよりも首や翼、足が長く、尾も長くて垂れ下がっている。 雄の方が僅かに体が大きいが、雌雄ともにほぼ同色で、全体に黒っぽく、白くて小さな斑や筋が多数並んでいる。 顔や頭部には羽毛がなく皮膚が裸出していて、青っぽい色をしている。 首も裸出していて黒っぽいが、後頭部には綿毛のような栗色の帯が見られる。 また、胸の辺りには、名前の由来にもなっている白や黒、青色の長い飾り毛があり、これが特徴になっている。 英名の「Vulturine」は「ハゲワシ」の意で、これは頭部が裸出していることから付けられているが、どちらもよく特徴を現わしている。 フサホロホロチョウの生態・生活 フサホロホロチョウは森林や低木林、乾燥した草原などに生息していて、群れをつくって生活している。 群れの大きさはふつう20~30羽ほどだが、フサホロホロチョウは群れの仲間を個々に認識することができると考えられていて、他の鳥よりも群れの構成は安定していると言われている。 しかし、繁殖期には群れは分散し、ペアや単独で生活していることもある。 地上性の鳥で、採餌も地上を歩き回って行われる。 昼間に活動し、種子や根などを食べるが、雑食性で、昆虫類や無脊椎動物なども食べる。 また、日中の暑い時間は休んでいることが多く、夜間は外敵から身を守るため樹上で休む。 外敵はヒヒや猛禽類などで、主にヒナや卵が狙われるが、危険を感じると大きな鳴き声を上げて仲間に知らせ、ふつうは地上を走って逃げる。 フサホロホロチョウの繁殖・寿命 フサホロホロチョウの繁殖は雨季に行われるが、一夫一婦や一夫多妻などの繁殖形態などは分かっていない。 巣は、植物が繁茂する草むらや茂みなどに浅い窪みを掘ってつくられる。 雌は3~18個ほどの卵を産み、卵は28日前後の抱卵の後に孵化する。 孵化したヒナは自ら餌を探し、10週間ほどで巣立ちするようになる。 雌雄ともに2年ほどで性成熟し、詳しい寿命は分かっていないが、飼育下では15年ほどの寿命をもっている。 また、フサホロホロチョウは、飼育下では1 シーズンに3回産卵することが確認されていて、1シーズンに40個ほどの卵を産むことができる。 フサホロホロチョウの保護状況・その他 フサホロホロチョウの個体数は、現在のところ安定していると考えられていて、絶滅の恐れはないとされている。 生息地の減少などの影響もなく、個体数の減少は外敵による捕食だけだとも言われている。 |
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フサホロホロチョウ