ハッカンは中国やインドシナ半島に分布しているキジの仲間で、雄は白と黒にはっきりと分かれた羽毛をしている。 雌は他の多くのキジ類と同様、暗褐色で地味な色をしている。
ハッカンの分布域・生息環境 ハッカンは中国東部・南部からベトナムやラオス、カンボジアやタイ、ミャンマーなどのインドシナ半島にかけて分布している。 主に山地の森林地帯に生息していて、アルゼンチンやカナダの一部などにも導入されている。 ハッカンの大きさ・特徴 ハッカンは比較的大型のキジで、雄の全長は90~130cm程もある。 雌は体が小さく、全長は50~70cm程だが、ハッカンは地域や亜種によって大きさに差があり、最も小さな亜種の雄は全長70cm程しかない。 また、雄の尾は長いが、雌の尾は短い。 ハッカンは雌雄で大きく色が異なっていて、雄は白と黒にはっきりと分かれているのが特徴で、背や尾は白く、喉から腹側にかけては黒い色をしている。 頭頂から首の後ろ辺りにかけても黒い色をしているが、雌は全体に褐色や暗褐色をしている。 しかし、雌雄いずれも目の周りは赤く裸出していて、足も赤っぽい色をしている。 ハッカンの生態・生活 ハッカンは森林地帯や林縁の草地、藪などに生息しているが、主に標高1000~2700m程の山地に生息している。 地上性の鳥で、草や木の芽や種子、穀類などを食べるが、昆虫類や無脊椎動物なども食べる。 砂浴びを好み、危険を感じると地上を走って逃げるが、走るのはかなり速い。 危急のときには飛んで逃げるが、飛行距離はあまり長くはない。 ハッカンの繁殖・寿命 ハッカンの繁殖期は3~6月で、繁殖は一夫多妻で行われる。 この時期の雄は強く縄張りを主張し、気も荒くなる。 詳しい繁殖の様子などは分からないが、雌は4~6個ほどの卵を産卵し、卵は25~26日ほどで孵化する。 寿命は10年程度と言われているが、これが飼育下のものか野生下の寿命かははっきりしない。 ハッカンの保護状況・その他 ハッカンは分布域が広いこともあり、現在のところ絶滅の恐れはないとされている。 しかし、海南省に分布する亜種・L. n. whiteheadi や、ラオス南部の L. n. engelbachi、ベトナム南部の L. n. annamensis などは個体数が減少していて、絶滅が心配されている。 また、ハッカンには15程の亜種が知られているが、幾つかの亜種は、中国南部からベトナム北部にかけて分布する基亜種・L. n. nycthemera と同種とも考えられていて、ハッカンの亜種については今後の研究が待たれる。 |
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ハッカン