動物図鑑・マルメタピオカガエル

マルメタピオカガエル さんのプロフィール



動物図鑑・マルメタピオカガエル

マルメタピオカガエル (バジェットガエル)

カエル目・ツノガエル科
学 名 Lepidobatrachus laevis
英 名 Budgett's frog / Wide-mouth frog / Hippo frog
分布域 パラグアイやボリビアなど
生息環境 雨季の間の一時的水域
全 長 10~11cm 程度

マルメタピオカガエルは、ボリビアやパラグアイ、アルゼンチン、ブラジルにまたがるグランチャコと呼ばれる暑く乾燥した地域の中に分布しているツノガエルの仲間で、パラグアイやボリビア、アルゼンチンの一部などで見られる。

体はずんぐりとしていて、頭部は大きい。
口は大きく、下顎中央付近には2本の牙がある。
名前のように目は丸く、飛び出している。

四肢の指は長くて太いが、水掻きは発達していない。
また、体は雌の方が大きく、タピオカガエル属ではもっとも体が大きいが、雄は雌の半分程度の大きさしかない。

体色は、暗いオリーブグリーンのような色合いで、オレンジ色の斑があるが、腹側や四肢の内側には斑がなく、白っぽい色をしている。
また、成熟した雄の喉は、青黒い色をしている。

マルメタピオカガエルは、グランチャコに生息しているが、10~2月にかけての夏の雨季の間に、洪水でできた川や池などの一時的な水域に現れる。
この間に繁殖も行われ、多くの獲物を食べる。
乾季が近づくと、後肢を使って泥の中に穴を掘って潜り込み、乾燥した冬の間は地面の中に篭っている。

主として夜行性で、昆虫類や甲殻類、ワーム類などのほか、大きな口で両生類や魚類なども食べる。
水生のカエルで、水の中から目だけを出して、じっとして獲物が近づいてくるのを待っている。

危険を感じると体を大きく膨らませて威嚇するが、それでも相手が怯まないときは、相手に飛びついて噛み付き、鋭い鳴き声をあげる。

雌は一度に1400~2000個程の卵を産むが、乾季が訪れる前には成体に完全変態する必要があるので、成長は著しく早い。
卵は2日程で孵化し、オタマジャクシも2週間程で、成体に完全変態する。
1年程で性成熟し、寿命は長く、10~15年程の長さがあると言われている。

このほか、マルメタピオカガエルは英名のまま「バジェットガエル」と呼ばれることもあるが、現在のところ、絶滅の恐れはないとされている。
しかし、アルゼンチンなどでは減少傾向にあり、原因のひとつに、農地への転換などによる生息地の減少が挙げられている。

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