エボシカメレオン さんのプロフィール |
エボシカメレオン |
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有鱗目・カメレオン科 | ||||
学 名 | Chamaeleo calyptratus | |||
英 名 | Veiled chameleon / Cone-head chameleon / Yemen chameleon | |||
分布域 | イエメンやサウジアラビア | |||
生息環境 | 高地の森林地帯など | |||
全 長 | 雄で 65cm 程度、雌で 45cm 程度 | |||
エボシカメレオンは、イエメンとサウジアラビアとの国境にまたがっている標高1000m程の高地に分布しているカメレオンの仲間で、頭頂が伸長する特徴的な体つきをしている。 体は側扁していて、全身は小さな鱗で覆われているが、背面と腹面の正中線上や顎の下などには鋸歯状の鱗が並んでいる。 他のカメレオン類と同様、両方の目はそれぞれ個別に動かすことができるほか、尾は長く、木の枝などに巻きつけることができる。 また、四肢は細長いが、いずれも指は5本あり、爪は鋭い。 しかし、前肢、後肢共に指は癒合していて、2本のように見える。 頭頂は上方へ伸長するが、これが烏帽子(えぼし)のような突起に見えることから名前が付けられているが、英名の「Veiled(ベールを被った)」も同じことから付けられている。 この突起部は、特に雄では大きく、5cm程に伸張するが、子どもや雌ではあまり高くならず、雌は頭部も小さい。 また、体は雄の方が大きくなり、雄の後肢の踵には、小さな突起がある。 体色は、緑色に黄色やオレンジ色、褐色や白色の帯模様や斑などがあり、雌よりも雄の方が明るい色をしているが、体色は環境や体調などによって変化し、危険を感じたときなども体色を変化させることができる。 山地や谷間、森林地帯などに生息していて、湿度の高い森林から乾燥した地域まで、多様な環境に適応している。 また、エボシカメレオンは広い温度帯に耐えることができる少数のカメレオンのひとつだと言われているが、24~35℃程度の暖かい環境を好むともされている。 樹上性のトカゲの仲間で、側扁した体は樹上でのバランスを取るのに適していて、四肢の指で木の枝をつかむようにして移動する。 高いところから地上近くまでは降りてくるが、地上には滅多に降りず、地上での移動はぎこちない。 普段は単独で生活していて、雄は特に縄張り意識が強い。 しかし、雌は繁殖期を除くと、互いに接近することがある。 主に昆虫類を食べるが、特定のものを優先して捕らえ、緑色の昆虫を好むとも言われている。 獲物は粘着性のある舌を伸ばして捕らえるが、舌は味覚や匂いを嗅ぎ取るにも使われる。 また、エボシカメレオンはカメレオン類としては珍しく、乾燥した季節では、水分補給として植物の葉や果実なども食べる。 性質はおとなしいと言うよりも、むしろ臆病だが、興奮したり威嚇するときなどは、体を大きく膨らませて体色を変化させる。 また、激しい呼吸音を発し、口は大きく開けられる。 繁殖は年に1回以上、3度行われることもあり、交配後の雌の体色は黒っぽくなり、交配後20~30日ほどで25~35個ほどの卵を産む。 卵は砂の中に埋められるが、150~200日程で孵化し、子どもは4~5ヶ月程で性成熟する。 1年ほどで親と同じくらいの大きさに成長し、寿命は、雄で6~8年、雌で4~5年程度と言われている。 このほか、エボシカメレオンには、現在、C. calyptratus calyptratus と C. calyptratus calcarifer の2亜種が同定されている。 いずれも、現在のところ絶滅の危惧はないとされているが、今後の開発などによる生息地の減少などが懸念されている。 また、一方では、ハワイやフロリダなどで定着しているものがあり、外来種問題にもなっている。 このページの先頭へ |
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