チュウゴクワニトカゲ (シナワニトカゲ) さんのプロフィール |
チュウゴクワニトカゲ (シナワニトカゲ) |
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有鱗目・ワニトカゲ科 | ||||
学 名 | Shinisaurus crocodilurus | |||
英 名 | Chinese crocodile lizard | |||
分布域 | 中国南部やベトナム | |||
生息環境 | 山間の渓流沿いなど | |||
全 長 | 40cm 程度 | |||
体 重 | 250~300g 程度 | |||
IUCNによる保存状況評価 / 絶滅危惧種(EN) | ||||
チュウゴクワニトカゲは、中国南部の湖南省や広西チワン族自治区、貴州省、ベトナム北部などに分布する半水生のトカゲで、本種のみでワニトカゲ科ワニトカゲ属を構成している。 吻は比較的短く、角ばった感じがする。 背部や尾の鱗は発達していて、尾は側扁していることから、体つきはワニのような印象を与える。 また、チュウゴクワニトカゲは、ワニのように水と密着した生活をしていることから、「ワニトカゲ」と名付けられている。 別名・シナワニトカゲとも呼ばれ、大きいものでは全長46cm程に成長する。 体色には多少の変化があるが、多くは褐色で、赤や黄色、緑色や暗色の斑や縞模様に見える斑があるが、雄の喉から腹は赤っぽく、雌の腹は灰色や淡い色で、わずかに縞模様があると言われている。 チュウゴクワニトカゲは、山間の渓流沿いなどに生息していて、標高200~1500m程のところで見られるが、ベトナムでは標高400~800m辺りに生息している。 また、河川上流域の川岸の涼しい森林などを好むが、湖沼周辺部などにも生息している。 自然下での詳しい様子などはほとんど分かっていないが、昼間に活動し、カエルやオタマジャクシ、カタツムリやワーム類、甲殻類、昆虫類などを食べる。 日中の間は、水辺の岩の上や水面に張り出した木の枝などで日光浴をして過ごす時間が多いが、危険を感じたりすると木の枝から水の中に飛び込み、泳いで逃げてしまう。 潜水能力にも優れ、チュウゴクワニトカゲは30分以上もの長時間のあいだ潜っていることがあると言われている。 また、周りの様子に何もなければ、岩の上や水の中で数時間の間じっとしていることがあるが、時に数日の間動かずにいることもあるとも言われている。 中国での繁殖期は8月頃で、この時期の雄はより鮮やかな色になる。 交配は水の中で行われるが、トカゲ類では珍しい卵胎生で、雌は4~5月頃に、2~12匹、ふつうは2~7匹ほどの子どもを産む。 生まれたばかりの幼体は全長10~15cm程度で、雌雄共に4年程で性成熟する。 また、チュウゴクワニトカゲは、水温が15~16℃を下回る11~3月頃には、岩の割れ目や樹木の穴などで冬眠する。 野生下での寿命は10~15年ではないかと言われているが、詳しいことは分かっていない。 近年の森林開発や河川の改修・開発などに加え、ペットを目的とした違法な捕獲などにより、チュウゴクワニトカゲの生息数は激減している。 中国・湖南省では既に絶滅しているとも考えられていて、現在、国際自然保護連合(IUCN)では絶滅危惧種(EN)に指定しているが、標本の国際取引を規制するCITES付録IIにも挙げられている。 しかし、生息地も断片化しているにも関わらず、生息地の開発やペットを目的とした違法な捕獲も止まず、更なる生息数の減少が心配されている。 このほか、チュウゴクワニトカゲは ・Shinisaurus crocodilurus crocodilurus (中国南東部) ・S. c. vietnamensis (Vietnamese crocodile lizard / ベトナム北東部) の2つの亜種が知られている。 このページの先頭へ |
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