クチヒゲグエノン(クチヒゲゲノン)は赤道直下のコンゴ盆地を中心にして分布しているオナガザルの仲間で、ガボンやコンゴ共和国、赤道ギニア、カメルーン南部、中央アフリカ共和国南西部、アンゴラ北西部、コンゴ民主共和国東部などに分布している。 体毛は密生していて、茶褐色や灰色が混ざったような赤褐色のような感じだが、腹面は白っぽく、四肢の先は黒っぽい。 顔は特徴的で、名前のように、口ひげのようなはっきりとした白い模様が見られる。 目の周りは青いが、この白色と青色の部分は皮膚の色で、頬には黄色い毛が生えている。 また、尾は体長よりも長く、体は雄の方が少し大きい。 昼間に活動し、早朝と夕方には特に活発に動き回るが、日中もよく活動する。 群れで生活しているが、普段は1頭の雄と複数の雌とその子どもたちからなる10~40頭程の群れと、雄だけの群れが見られる。 熱帯雨林や二次林などに生息していて、主に果実を食べるが、特に油ヤシの実を好んで食べると言われている。 果実のほか、木の葉や種子、昆虫や幼鳥、鳥の卵なども食べるが、外敵にはヒョウや大型のヘビなどの他、ワシなどの猛禽類もいることから、採食は木立で覆われたようなところで行うことが多い。 交配の多くは一夫多妻だが、雌はしばしば複数の雄と交配することが観察されている。 また、繁殖の多くは7~9月頃で、出産は12~2月頃に多く見られる。 妊娠期間は5~6ヵ月程で、普通は1産1子を出産する。 授乳期間は1年程で、雌雄共に4~5年で性成熟すると言われている。 寿命は詳しく分かっていないが、野生で生まれたものが飼育下で30年程の寿命があったことが知られていて、推定で35~36年程度と考えられている。 尚、クチヒゲグエノンは地域によって3亜種が知られているが、体色などにも多少の違いがあるとされている。 ・Cercopithecus cephus cephus ・C.c. cephodes ・C.c. ngottoensis 現在のところ絶滅の危惧はないとされているが、絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(CITES)の付属書IIに記載されている。 オナガザル科の動物へ / このページの先頭へ |
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クチヒゲグエノン