ルリコンゴウインコ

ルリコンゴウインコ さんのプロフィール


ルリコンゴウインコ

ルリコンゴウインコ

オウム目・インコ科
学 名 Ara ararauna
英 名 Blue-and-yellow Macaw
分布域 主に南アメリカ
生息環境 亜熱帯から熱帯にかけての森林地帯やサバンナなど
全 長 75~90cm 程度
翼開長 100~115cm 程度
体 重 900~1300g 程度

ルリコンゴウインコは、主に南アメリカに分布している大型のインコで、全体に青とオレンジの鮮やかな色をしている。
寿命の長い鳥で、飼育下では50年を超えて生きるものもいる。
●分布域・生息環境
●大きさ・形態
●生態・生活
●繁殖・寿命
●保護状況・その他


ルリコンゴウインコの分布域・生息環境
ルリコンゴウインコは、主に南アメリカのベネズエラからブラジル、ボリビアやコロンビア、パラグアイなどに分布していて、中央アメリカではパナマに限って分布している。
メキシコなどにも分布していると言われているが、この地域のものは飼育されていたものが逃げ出したりしたものと考えられている。

主に亜熱帯から熱帯にかけての森林地帯やサバンナなどに生息していて、沼地や河川周辺などで多く見られる。


ルリコンゴウインコの大きさ・形態
ルリコンゴウインコは全長75~90cm程もある大型のインコで、他のコンゴウインコと同様、鉤状に曲がった丈夫な嘴と、長い尾羽をもっている。

雌雄同色の鳥で、全体は青とオレンジ色の鮮やかな色をしている。
頭部から背、翼にかけては青やルリ色をしているが、前頭部は緑色か青緑のような色をしている。
目の後ろ辺りから胸、腹側はオレンジ色で、背側の青との対比が美しい。

また、翼や尾の裏は黄色で、翼を広げると全体がオレンジ色っぽく見える。
目の周りは白く、幾筋かの黒い羽毛の縞が見られ、目は黄色で、嘴や喉、足などは黒い色をしている。
ベニコンゴウインコの目の周りには幾筋かの縞があるが、ベニコンゴウインコの目の周りの縞は赤い色になっている。


ルリコンゴウインコの生態・生活
ルリコンゴウインコは、ふつうは群れをつくって生活しているが、ペアで見られることも多い。
特に採餌に出かけるときは、小さな群れやペアになっていることが多く、ペアの場合は雌雄が近くで採餌し、飛んでいるときもかなり近づいて飛んでいる。

日中に活動し、主に種子や木の実、果実などを食べるが、大きくて丈夫な嘴は、未熟で硬い果実や木の実を割ることに適していて、ルリコンゴウインコは多様な木の実などを食べることができる。

この丈夫な嘴は、枝から枝へ移動するときにも使われるが、足も巧みに使い、食べ物をうまく口に運んでいる。

また、ルリコンゴウインコは時折川辺などで粘土を食べることが知られている。
アカコンゴウインコやベニコンゴウインコなども同じ行動が観察されているが、これは硬くて未熟な果物を食べるときに摂取するタンニンなどの化学物質の消化を助けるためだと考えられていて、この時には他のコンゴウインコなどの群れも混ざっていることがある。

ところで、ルリコンゴウインコは環境への適応力に優れているとも言われている。
ふつうは森林地帯やサバンナなどに生息しているが、耕作地周辺や、一部の都市では市街地の街路樹に巣をつくって繁殖していることが知られている。

これは、他のコンゴウインコには見られないと言われていて、森林などの生息地の喪失や変化は、熱帯雨林に生息している他の種ほどは深刻に影響を受けないとも考えられている。

この他、外敵はワシやタカなどの猛禽類で、成鳥は飛翔中に襲われることが多い。


ルリコンゴウインコの繁殖・寿命
繁殖期は1~7月にかけて見られるが、繁殖は一夫一婦で行われ、ペアの関係は生涯続くと言われている。

巣は樹木の洞につくられるが、他の動物が使った洞が利用されることもある。
しかし、いずれの場合も巣は樹冠近くの高いところにつくられる。

雌は2~3個の卵を産み、卵は24~28日ほどで孵化する。
孵化したばかりのヒナは目が見えず、羽毛も生えていないが、10日後頃には羽毛が生えはじめる。

この頃までは雌がヒナの面倒を見ているが、その後は雌雄によって育てられる。
ヒナは3ヵ月を過ぎるころには独立し、雌雄ともに3~4歳ほどで性成熟する。

寿命の長い鳥で、野生下の寿命は30~35年程度、飼育下で30~45年ほどだが、飼育下では50年を超えて生きるものもいる。


ルリコンゴウインコの保護状況・その他

ルリコンゴウインコは、パラグアイでは絶滅寸前と考えられていて、全体的な個体数も減少傾向にあると言われている。

主な原因は開発や森林の伐採などによる生息地の減少や劣化などだが、食料として狩られることもある。
美しい鳥であることから観賞用として乱獲されていた時期もあり、トリニダード・トバゴ共和国では一度絶滅している。

しかし、ルリコンゴウインコは分布域が広いことや、ある程度の環境への適応力があることもあって、国際自然保護連合などでは、現在のところ絶滅の恐れはないとされている。

また、トリニダード・トバゴ共和国では一度絶滅しているが、ガイアナの野生のものが再導入されて個体数を増やしている。

その様な保護活動も行われているが、ワシントン条約では 附属書IIに記載されていて、取引は厳しく制限されている。

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