シマクサマウスはアフリカ北西部に分布している小型のネズミ類で、背中の縞模様が特徴になっている。 普段は単独で生活していると考えられていて、主に植物質のものを食べる。
シマクサマウスの分布域・生息環境 シマクサマウスはモロッコ、アルジェリア、チュニジアなどの沿岸域に分布していて、幾つかの集団がアトラス山脈北西部などに生息している。 森林や低木林など、草類の多いところを好むが、サバンナや砂丘などにも生息している。 シマクサマウスの大きさ・形態 シマクサマウスは体長8~12cm程度、平均した体重は30g程で、クサマウス属(Lemniscomys属)の中ではもっとも小さいとされている。 毛色は茶色を帯びたようなクリーム色や明るい茶色のような色合いで、背側には暗色の筋が何本か見られる。 これがシマクサマウスの特徴になっているが、この背側の模様は保護色の役目を果たしているとも考えられている。 腹面は白く、尾は体長よりも長いが、尾にはほとんど毛が生えていない。 また、耳は大きくて丸く、毛に覆われている。 シマクサマウスの生態・生活 シマクサマウスは森林や低木のある草原などに生息していて、草が茂り植物が繁茂しているような所に多く見られる。 しかし、サバンナや砂丘、耕作地などでも見られ、標高1000m位まで生息している。 夜間に活動すると言われているが、シマクサマウスは昼間も活動し、特に早朝と夕暮れには活発に動きまわる。 また、小さな群れが観察されているが、多くは、繁殖期以外は単独で生活していると考えられている。 巣は地表近くに草や葉を使って球形ものをつくり、巣の周りには餌場への通路がつくられている。 主に草類や木の葉、木の根や種子、果実などを食べるが、昆虫類なども食べることがある。 外敵は猛禽類や大型のヘビなどの他、マングースやジャッカル、チーターなどで、危険を感じると他の動物が掘った穴などへ逃げ込んだりして身を隠す。 シマクサマウスの繁殖・寿命 シマクサマウスの詳しい繁殖の様子などは分かっていないが、繁殖期は雨季に見られるとされている。 冬の間の繁殖活動は観察されておらず、シマクサマウスの繁殖は季節と気温に関係していると考えられている。 雌は3週間ほどの妊娠期間の後、1産1~12子、平均して5~6子を出産する。 生まれたばかりの子どもの体重は3g程で、生後1週間ほどで目が開く。 雌は8週間、雄は10週間程で性成熟すると言われているが、親と同じほどの大きさに成長するには5~6ヵ月程かかり、実際の繁殖もこれよりも後に行われる。 野生下での詳しい寿命も分かっていないが、飼育下では3~4年程の寿命をもっている。 シマクサマウスの保護状況・その他 シマクサマウスは、現在のところ絶滅の恐れはないとされている。 繁殖も容易で、個体数も安定しているが、シマクサマウスの個体数は、ある年には少なく、他の年にはかなり多くなるとも言われている。 |
|
●ネズミ科の動物へ ●このページの先頭へ |
Private Zoo Gardenは、国内の動物園で会える動物たちを紹介している、インターネット動物園です。 今後とも園内の充実を図っていく予定ですので、動物図鑑や写真集などとして、是非利用してください。 |
このページの先頭へ |
シマクサマウス