ウスイロホソオクモネズミは、フィリピンのルソン島に分布する固有種で、ネズミ類の中ではもっとも大きいとされている。 主に樹上生活をしているが、詳しい生態は分かっていない。
ウスイロホソオクモネズミの分布域・生息環境 ウスイロホソオクモネズミはフィリピンのルソン島だけに分布する固有種で、島の北部から中部にかけて生息している。 森林や低木地、二次林などに生息していて、主として樹上で生活している。 ウスイロホソオクモネズミの大きさ・形態 ウスイロホソオクモネズミは大型のげっ歯類で、ネズミ類の中ではもっとも大きいとされている。 体長は40~45cm程もあり、その大きさにはやや驚かされる。 体重も1.9~2.6kgほどもあり、一見するとネズミの仲間ではなく、マーモットなどのように見えなくもない。 毛は長くて密生しているが、毛色はふつう白から淡い灰色で、背側はやや暗く褐色のような色をしている。 また、目や鼻の周りは暗褐色で、耳も暗い色をしているが、時に、全身が白いものや褐色のものも見られる。 しかし、いずれも後肢はよく発達していて、長い尾にも毛が生えている。 ウスイロホソオクモネズミの生態・生活 ウスイロホソオクモネズミの生態などはよく分かっていないが、森林や低木地、二次林などに生息している。 夜行性とも言われているが、発達した後肢と長い爪は木登りに適していて、主に樹上で生活している。 和名の「クモ」は英名の「Cloud(雲)」で、高い樹木の上にいると、樹間から垣間見える雲のように見えることから付けられている。 時折、地上に降りて採餌するが、野生下でどのようなものを食べているかは分かっていない。 飼育下では野菜や果物、木の実などを食べるが、野生下でもさまざまな植物を食べていると考えられていて、農作物を食べることも確認されている。 恐らく、両生類や昆虫類なども食べるのだろう。 ウスイロホソオクモネズミの繁殖・寿命 繁殖の様子などもほとんど分かっていないが、出産は、ふつう樹洞か地上の巣穴で行われる。 また、野生下での寿命も分かっていないが、飼育下での寿命は13年の記録が残されている。 ウスイロホソオクモネズミの保護状況・その他 フィリピンのルソン島だけに分布するウスイロホソオクモネズミだが、現在のところ絶滅の恐れはないとされている。 生息地では、農作物などを食べることから害獣とみなされ、駆除されることがあるが、生息数は安定していると言われている。 しかし、一部の地域では食用に狩猟され、絶滅しているところもあり、今後の開発などによる生息地の減少なども心配される。 |
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ウスイロホソオクモネズミ