ニホンカナヘビ さんのプロフィール |
ニホンカナヘビ |
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有鱗目・カナヘビ科 | ||||
学 名 | Takydromus tachydromoides | |||
英 名 | Japanese Grass Lizard | |||
分布域 | 日本 | |||
生息環境 | 森林や草原、岩のある砂漠地帯など | |||
全 長 | 16~25cm 程度 | |||
体 重 | 10~18g 程度 | |||
カナヘビの仲間は、ユーラシアやアフリカ大陸に広く分布しているが、ニホンカナヘビは日本の固有種で、 ニホントカゲと並び、国内ではもっとも身近に見られる。 「ヘビ」と名前についているがトカゲの仲間で、単に「カナヘビ」と呼ばれることもあるが、ニホントカゲと共に「トカゲ」と呼ばれることもある。 また、国内では馴染みのあるトカゲであることから、地方名も多い。 北海道から本州、四国、九州、周辺諸島などに分布していて、トカラ列島の諏訪之瀬島辺りまで見られる。 体は細長く、頭部は平たくて三角形をしている。 尾は長く、全長の3分の2程も占めていて、ニホントカゲよりは長い。 四肢には5本の指があり、いずれの指も長いが、後肢の第4指は特に長い。 また、鱗には光沢がなく、かさついた感じがするが、背面の各鱗には1本の強い稜線があり、全体としては縦に走る隆条線に見える。 体色は、背側は灰褐色や褐色で、腹側は黄色や白っぽい色をしている。 体側には、ふつう目から後肢の後方にかけて、暗褐色の帯の中を走る白っぽい縦縞がある。 子どもも親と同じような色合いで、ニホントカゲのように尾は青くない。 一見して、ニホントカゲとは大変よく似ているが、ニホンカナヘビの尾はかなり長く、舌先はヘビのようにふたつに割れているが、ニホントカゲは割れていない。 また、ニホンカナヘビの体は乾燥している感じがするが、ニホントカゲの体には光沢感があり、鱗の様子も違っているほか、ニホンカナヘビは、瞬きをするときは人と同じようになるが、ニホントカゲは目の真ん中で瞼が閉じる。 ニホンカナヘビは、平地から山地にかけての森林や草地、耕作地などに生息していて、比較的開けた、明るいような場所で多く見られる。 農村部ではごく普通に見られるが、海岸から標高1000mを超える山地まで、さまざまな環境に適応していて、市街地の公園や寺社の境内などでも見られ、時には街中の庭先や家屋の中に浸入していることもある。 日中に活動するが、朝方は体温を上げるため、岩の上などでじっとして、日光浴をしていることが多い、 昼間もしばしば陽を浴びているが、夏の暑い日中などは、木陰や石の隙間などで休んでいて、朝夕に活発に動き回る。 主に地上で活動するが、木にもよく上る。 昆虫類やクモ類、ミミズなどを主に食べるが、僅かながら果実なども食べ、夜間は草むらなどで休む。 動きは素早く、捕まえるのは容易ではないが、性質はおとなしく、飼育下ではよく慣れる。 追い詰められたりすると、自ら尾を切って、相手がそれに気を取られている間に、岩の隙間や茂みなどに逃げ込んでしまう。 尾はやがて再生するが、再生した尾には骨がなく、元のように長くはならない。 気温が下がる晩秋から初春にかけては、土の中に潜って冬眠する。 繁殖期は春から夏にかけて見られ、雄は、雌の腹などを咥えて交尾する。 妊娠期間は40~50日程で、雌は草の根元などに、一度に2~7個程の卵を産む。 産卵は数回、ふつうは2~3回に分けて行われるが、ニホンカナヘビは、ニホントカゲのように卵の世話をするようなことはない。 卵は長径1cm、短径0.6cmで、気温や湿度によって、およそ1ヶ月半から2ヶ月程度で孵化する。 生まれたばかりの子どもは全長5~7cm程で、全身が黒褐色をしている。 外敵は小型の哺乳類や鳥類、ヘビなどで、子どもはカマキリなどにも襲われることがある。 寿命は7~10年程度と言われているが、飼育下のものはよく分かっていない。 ニホンカナヘビは、分布域が広いこともあり、現在のところ絶滅の恐れはないとされている。 しかし、都市部や周辺地域では生息地が減少していて、自治体によっては要注意種などに指定されている。 尚、ニホンカナヘビのほか、国内に分布するカナヘビの仲間には ・コモチカナヘビ (Lacerta vivipara北海道北部の一部) ・アムールカナヘビ (Takydromus amurensis対馬にのみ生息) ・サキシマカナヘビ (Takydromus dorsalis八重山列島の固有種) ・アオカナヘビ (Takydromus smaragdinus南西諸島の固有種) ・ミヤコカナヘビ (Takydromus toyamai宮古諸島に分布) などが分布している。 このページの先頭へ |
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