ミズオオトカゲ (オオトカゲ / マレーオオトカゲ) さんのプロフィール |
ミズオオトカゲ
|
||||
有鱗目・オオトカゲ科 | ||||
学 名 | Varanus salvator | |||
英 名 | Water monitor / Common water monitor | |||
分布域 | インドから東南アジア | |||
生息環境 | 湖沼や河川周辺 | |||
全 長 | 1.5~2m程度 | |||
体 重 | 15~20kg 前後 | |||
ミズオオトカゲはインドから東南アジアに分布する大型のトカゲで、アジア全域で最も一般的に見られるオオトカゲの仲間として知られている。 インド、スリランカからバングラデシュを経て、ミャンマーやタイ、カンボジア、ラオス、ベトナムなどのインドシナ半島や、マレー半島からインドネシアのジャワ島やスマトラ島、バリ島やカリマンタン島、その周辺の島々などに至るまで広く分布している。 単にオオトカゲ、またはマレーオオトカゲなどと呼ばれることもあり、中国の広西・海南・雲南省などにも分布している。 体形は細く、首も長いが、全体にがっしりとした感じがする。 四肢は力強くて指が長く、丈夫で鋭い爪があり、尾も太くて長い。 全身は細かな鱗で覆われ、普通は黒色や黒褐色のような黒っぽい体に黄色い点状や輪状の斑が並んでいる。 また、目から後方に伸びる黒っぽい帯が見られるが、体色や斑などは、地域によって多少の変化がある。 体は雄の方が雌よりも大きいが、雌雄共に生涯を通して成長する。 大きなものは全長が2.5mを超え、スリランカで最大のものは全長3.21mであったと報告されている。 しかし、ふつうはそれほど大きくなく、平均した体重は18~19kg程で、全長が2mを超えることは滅多にない。 日中に活動し、主に原生林やマングローブが茂る湿地などに生息しているが、ミズオオトカゲは様々な自然環境に適応していて、時に農地や都市部の運河などにも生息している。 しかし、植生や水のないところでは見られない。 また、ミズオオトカゲは東南アジアから南アジアにかけて広く分布しているが、ほとんどのものは海抜100mまでの低地に生息している。 ミズオオトカゲは、名前のように河川や海岸などの水辺の近くに生息していて、半水生の生活をしている。 好んで水の中に入り、泳ぎは巧みで、長い尾は水の中で推進力を得るのに役立っている。 潜水能力にも優れていて、30分近くの間水中に留まることができると言われている。 陸上でも体の割りに動きは敏捷で、丈夫で頑丈な四肢と爪を使って木に登ることもできる。 大型のヘビなどの外敵に襲われたときなども木に登って逃げるが、グリーイグアナのように、木の上から水の中に飛び込むこともある。 食性は肉食性で、魚やカエル、ヘビやカニなどの甲殻類のほか、鳥やその卵のほか、小型の齧歯類なども食べる。 また、カメを食べることもあり、ワニの子どもや卵を襲うこともある。 嗅覚も優れていて、腐肉を探し出してこれを食べることもあり、ミズオオトカゲは何でも食べる。 魚などを食べるときは、哺乳類の肉食動物のように、前肢で押さえつけて、鋭い歯で肉を引き裂くように食べる。 繁殖期は4~10月頃で、地域によって差がある。 また、雨季のない地域では、決まった繁殖期は見られない。 雌は一年に40個ほどの卵を何回かに分けて産むが、体の大きい雌ほど産卵数が多い。 巣はシロアリの塚や樹木の空洞などを利用するが、穴を掘ることもある。 また、産卵に適した場所は、複数の雌が利用することがある。 産卵の後、卵は土や木の葉などで覆われ、数ヶ月ほとで孵化する。 雄は全長1m、雌は50cm程に成長した頃に性成熟すると言われていて、飼育下での寿命は11~25年と幅があるが、野生ではこれよりもはるかに短い。 ミズオオトカゲは食用や薬用とされたり、皮は皮革製品として利用されているが、現在のところ絶滅の恐れはないとされている。 しかし、森林開発や水田の造成などによる生息地の減少などもあり、国や地域によっては保護動物に指定されている。 また、ミズオオトカゲは水田近くにも生息していて、あぜを壊すカニなども食べるほか、作物を荒らすネズミなども食べる為、そのような地域では有益なものとされている。 飼育されているものは馴れるものもあるが、元来性質は荒く、人に対しても噛み付いたり尾を振り回して攻撃してくることがある。 力が強く、あごの力も強力なので注意する必要がある。 尚、ミズオオトカゲは分布域が広いこともあり、次のような亜種が知られている。
このほか、タイでは、Black dragon(ブラックドラゴン)と呼ばれ、タイとマレーシアの国境地域に分布するものを V. s. komaini (Black water monitor) とする場合もあるが、V. s. macromaculatusと同種と見なされている。 また、現在は独立種とされている
このページの先頭へ |
Private Zoo Gardenは、国内の動物園で会える動物たちを紹介している、インターネット動物園です。 今後とも園内の充実を図っていく予定ですので、動物図鑑や写真集などとして、是非利用してください。 |
このページの先頭へ |