動物図鑑・グリベットモンキー

グリベットモンキー

グリベットモンキーさんのプロフィール


動物図鑑・グリベットモンキー
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和 名 グリベットモンキー
分 類 霊長目・オナガザル科
学 名 Chlorocebus aethiops
英 名 Grivet / Grivet monkey
分布域 スーダン西南部やエチオピア、エリトリアなど
生息環境 主にサバンナ地帯
体 長 30~60cm 程度
尾 長 45~65cm 程度
体 重 1.5~6.5kg 程度
グリベットモンキーはアフリカに分布しているオナガザル科のサルで、サハラ砂漠より南に分布している。

サバンナモンキーと呼ばれている仲間で、毛色はふつうオリーブ色のような色で、ほっそりとした体つきをしている。
●分布域・生息環境
●大きさ・特徴
●生態・生活
●繁殖・寿命
●保護状況・その他


グリベットモンキーの分布域・生息環境
グリベットモンキーは、スーダン西南部からエチオピア北部、エリトリアなどに分布している。

ジブチにも分布するとされていて、サバンナや森林、疎林や植物がまばらに生える岩場などに生息しているが、グリベットモンキーは耕作地周辺や農村部などにも生息している。


グリベットモンキーの大きさ・特徴

グリベットモンキーは平均した体長が40~60cm程で、1.5~6.5kg程の体重がある。

体は雄の方が大きく、雄の体長は40~60cm程であるのに対して、雌は30~50cm程しかない。
体重も、雌は1.5~5kg程だが、雄は3~6kg程で、大きい雄では8kg程に成長するものも見られる。

しかし、グリベットモンキーは雌雄共に体は細っそりとしていて、四肢も長い。
尾も体長と同じくらいかやや長く、毛色はふつうオリーブ色のような色をしている。

顔や四肢の先には毛がなく、黒っぽい色をしているが、顔の周りには白い毛が生えてて、頬の毛が長くなっているのが特徴になっている。
胸から腹部にかけても白く、腹部の皮膚は青っぽい色をしている。

また、グリベットモンキーはニホンザルのように頬袋をもっている。
その為、移動しながら多くの食べ物を頬袋に集め、食べ物をすべて集めたのち、安全な場所に移動してから食べることができる。


グリベットモンキーの生態・生活

グリベットモンキーは主にサバンナ地帯に生息しているが、森林や疎林、湿地林や二次林などにも生息している。

植物がまばらに茂る岩場や半砂漠地帯などでも生息しているほか、耕作地周辺や農村部、時には都市部で見られることもある。

グリベットモンキーは、ふつうは5~50頭程の群れで生活しているが、群れの大きさは食糧事情などにより幅があり、食べ物の豊富な所では群れの数は多くなると言われている。

群れは複数の雄に率いられているが、雄のグループにははっきりとした優劣が見られ、雌の間にも優劣があると言われている。
また、時には群れ同士が集まり、大きいものでは100頭程が集まることもある。

日中に活動し、夜間は木の上で休むが、早朝と夕方には活発に活動する。

半樹上性の生活をしているが、グリベットモンキーは他のサル類に比べて地上性が強く、地上でも敏捷に動きまわる。
1日の多くを地上での採餌に費やし、地上では四足歩行する。

主に果実や木の実、木の葉、根などを食べるが、雑食性で、昆虫類やトカゲ、小鳥や鳥の卵、小型の哺乳類など、動物質のものもかなり食べる。

時には人の食べ残しなどをあさることもあるほか、耕作地で農作物を食べることもある。
また、水は毎日のみ、特に乾季には水源から遠く離れるようなことはない。

外敵はヒョウハイエナヒヒなどほか、ワシなどの猛禽類に襲われることもある。
また、人も大きな脅威になっていて、地域によって肉を目的とした狩猟も行われている。

外敵が近づくと警戒音を発して群れの仲間に知らせるが、グリベットモンキーは異なる外敵に対して特別な警戒音を発すると考えられている。

例えば、ヒョウに対して警戒音が発せられると、群れの仲間は木の上に登ったりして逃れるが、ワシに対しての警戒音に対しては、茂みの中などに逃げ込んで身を隠すことなどが観察されている。


グリベットモンキーの繁殖・寿命

グリベットモンキーには決まった繁殖期がなく、1年を通して繁殖すると言われている。

繁殖は一夫多妻で行われ、雌は妊娠時間3~5ヶ月程で、ふつうは1子を出産する。
子どもは雨季のはじまる頃に生まれることが多く、生まれたばかりの体重は300~320g程度でピンクの顔と黒い毛をしているが、2ヶ月程で成獣と同じような色になりはじめる。

育児のほとんどは雌が行い、子どもは生後1週間ほどの間は母親の腹にしがみついている。

授乳期間は6ヵ月程で、雌雄共に4~5年で性成熟するが、雌は早ければ3年ほどで性成熟する。
また、雄は性成熟する頃には群れを離れていくが、雌は出生した群れに留まっている。

グリベットモンキーの野生での寿命は15年程度と言われているが、飼育下での寿命は20年を超え、中には30年を超えるものもいる。


グリベットモンキーの保護状況・その他

グリベットモンキーは分布域が広いこともあり、現在のところ絶滅の恐れはないとされている。
しかし、近年の開発などにより生息地が減少していて、それに伴う個体数の減少が心配されている。

また、耕作地の拡大により人との軋轢も増加していて、時には農作物に害を与える害獣として駆除されることもある。

尚、グリベットモンキーは解剖学や遺伝学的研究によって独立種とされているが、長い間ベルベットモンキーの亜種と考えられていた。

現在も、オナガザル科のサバンナモンキー属(Chlorocebus属)のものを一種とする意見があり、その場合、グリベットモンキーはベルベットモンキーの亜種とされる。

その為、サバンナモンキー属サバンナモンキーと呼ばれることもあるが、広義の「サバンナモンキー」は、主として草原地帯に生息しているものを指していて、ヒヒの仲間なども含まれている。

また、サバンナモンキー属のものを指す場合もあるが、サバンナモンキー属には本種のほか、マルブラウクモンキーやグリーンモンキーなどの幾つかの種が含まれているので、注意する必要がある。

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