マングースの仲間はアジアやアフリカなどに広く分布しているが、コビトマングースは、エチオピアやソマリア、ケニアからモザンビーク、アンゴラやザンビア、コンゴ民主共和国南部などの、アフリカ大陸の東部や南部にかけてのサバンナ地帯や、樹木がまばらに生えているような地域に生息し、標高2000m程度まで姿が見られる。 コビトマングースは、その名の通りマングースの仲間ではもっとも体が小さく、体長は平均で20~25cm程度で、同じアフリカに生息しているスリカータ (ミーアキャット) に比べてもかなり小さい。 体毛は灰褐色や暗褐色、赤褐色などで、体は細長く、四肢は短い。 口先はとがった感じがし、耳は丸くて大きい。 また、尾は長くて、ふさふさとした感じがする。 昼間に活動し、シロアリやバッタ、コオロギなどの昆虫のほか、ヘビやトカゲ、ネズミなどの小動物や鳥の卵などを食べる。 しかし、元来は肉食性の動物だが、時には果物なども食べる。 強い社会性をもち群れで生活しているが、コビトマングースは神経質で警戒心も強いことから、あまり姿を見かけることはない。 群れは普通12~15頭ほどで構成され、かなり広い範囲をテリトリーとして、その中を移動しながら生活している。 この移動範囲は他の群れと重複することがあるが、その範囲の中にはかなりの数のシロアリの塚があり、餌を獲るほか、外敵などを見張る為の展望台としても使われている。 外敵は大型の肉食動物よりも、大型のヘビや猛禽類などに襲われることが多いと言われている。 また、コビトマングースは知能も高く、卵を見つけると後ろ足の間から送り出し、岩にぶつけて割るようなこともすることが知られている。 出産は主に11~5月の雨季の間に見られ、妊娠期間49~56日程で、1産4~6子を出産する。 繁殖は群れの中の高位の雌によって行われるが、子どもは下位の雌たちが、しばしば共同で子育てをする。 雌雄共に2~3年程で完全に性成熟し、飼育下での寿命は15年を超すものもいるが、野生状態での寿命は8年程度と考えられている。 尚、コビトマングースには次の7亜種がいるとされている。 ・Helogale parvula parvula ・H. p. ivori ・H. p. mimetra ・H. p. nero ・H. p. ruficeps ・H. p. undulatus ・H. p. varia また、コビトマングースは狩猟の対象になっていたり、時には家禽の卵を食べたりすることから駆除されることもあるが、生息数は安定していて、現在のところ絶滅の恐れはないとされている。 マングース科の動物へ / このページの先頭へ |
Private Zoo Gardenは、国内の動物園で会える動物たちを紹介している、インターネット動物園です。 今後とも園内の充実を図っていく予定ですので、動物図鑑や写真集などとして、是非利用してください。 |
このページの先頭へ |
コビトマングース