リュウキュウイノシシ

リュウキュウイノシシさんのプロフィール


動物図鑑・リュウキュウイノシシ

リュウキュウイノシシ

偶蹄目・イノシシ科
学 名 Sus scrofa riukiuanus
英 名 Ryukyu wild boar
分布域 奄美諸島や沖縄諸島
生息環境 森林や雑木林など
体 長 90~140cm 程度
尾 長 20cm 程度
体 重 45~70kg 程度
環境省 / 徳之島・絶滅のおそれのある地域個体群
沖縄県 / 絶滅危惧種

リュウキュウイノシシは、ユーラシア大陸南部に広く分布しているイノシシの亜種で、名前のように沖縄地方などに分布している。

生態や習性は本州などに生息するものと変わらないが、体はやや小さく、沖縄地方ではヤマンシー、ヤマシシなどとも呼ばれている。
●分布域・生息環境
●大きさ・特徴
●生態・生活
●繁殖・寿命
●保護状況・その他


リュウキュウイノシシの分布域・生息環境
リュウキュウイノシシは奄美大島や加計呂麻島、徳之島などの奄美諸島から、沖縄本島、石垣島、西表島などの沖縄諸島にかけて分布している。
森林や藪地などに生息しているが、しばしば耕作地などに姿を現すこともある。


リュウキュウイノシシの大きさ・特徴
毛色や体の特徴は本州などに分布するニホンイノシシと同じだが、島嶼部に分布しいるためか、リュウキュウイノシシは全体に体が小さい。

生息する島によって体の大きさには違いがあるが、ニホンイノシシが体長150~170cm、体重が100kgほどになるのに対して、リュウキュウイノシシでは体長90~140cm、体重45~70kg程度で、本州などのものよりも小さくなっている。


リュウキュウイノシシの生態・生活

リュウキュウイノシシの生息環境は二ホンイノシシと同じで、主に森林や草原、藪地などで生活している。

耕作地にも姿を現すことがあり、ミカン類やサツマイモ、サトウキビなどの農作物に被害を与えることも同じである。

習性や食性も変わらず、朝夕に活発に活動し、雑食性で、地下茎やタケノコ、シイなどの木の実などの植物質を中心に食べるが、ミミズやトカゲ、ヘビ、昆虫類、ネズミなどの動物質のものも食べる。

外敵はいないが、リュウキュウイノシシも狩猟の対象になっていて、人との接触が多いようなところでは夜行性になる傾向があることや、作物を荒らす害獣として駆除されることもあるのも同じである。


リュウキュウイノシシの繁殖・寿命

繁殖の様子なども二ホンイノシシと変わらないが、地域的に寒暖差が少ないためか、本州などのものとは違い、リュウキュウイノシシは10~12月と4~5月の年に2回繁殖し、ふつうは1産4~6頭の子どもを出産するとされている。

寿命も同様で、飼育下で15~20年程度、野生では6~10年程度と考えられている。


リュウキュウイノシシの保護状況・その他

二ホンイノシシは本州や四国、九州などに広く分布しているが、亜種であるリュウキュウイノシシは島嶼部に分布している為、元来の個体数は少ない。

西表島には比較的多くの数が生息すると言われているが、開発などよって生息数は減少していて、沖縄県では絶滅危惧種(VU)に指定している。

また、徳之島では山地が少ないうえ、生息に適した森林も減少していて、この地域のものは「絶滅のおそれのある地域個体群(LP)」として環境省のレッドリストに指定されている。

尚、リュウキュウイノシシはイノシシの亜種とされているが、石垣島や西表島に生息しているものを更に別亜種とする意見があるほか、リュウキュウイノシシ自体を二ホンイノシシなどとは異なる別種とする意見もあり、分類については今後の研究が待たれる。

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