ボアコンストリクター さんのプロフィール |
ボアコンストリクター |
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有鱗目・ボア科 | ||||
学 名 | Boa constrictor | |||
英 名 | Red tailed Boa | |||
分布域 | メキシコ南部から南アメリカ | |||
生息環境 | 森林地帯、開けたサバンナや半砂漠地帯など | |||
全 長 | 1.5~3m程度 | |||
体 重 | 20~25kg 程度 | |||
ボアコンストリクターは、メキシコ南部から中央アメリカを経て、ペルーやブラジル、ウルグアイやアルゼンチンまで、南アメリカに広く分布している大型のヘビで、カリブ海の幾つかの島にも分布している。 体は細長く、全身は細かい鱗に覆われている。 胴部に対して頭は小さく、尾は比較的短い、 体は雌の方が大きく、平均すると雄は1.8~2.4m程度だが、雌は2~3m程で、大きい雌は3.7m、飼育下では4.3m程に成長する。 また、雌雄は総排泄腔の両側にある蹴爪(後足の痕跡)で判別でき、これは雄の方が大きい。 南米ではアナコンダに次いで大きいが、野生ではふつうは3mを超えることはなく、ビルマニシキヘビやアフリカニシキヘビなどと比べるとはるかに小さい。 これまでの最大のものは全長5.6mと記録されていたが、これはグリーンアナコンダ(Eunectes murinus)であったことが報告されている。 体色は茶色や灰色、クリーム色などで、濃茶色や赤褐色、暗褐色などの模様が鞍状に見られるが、分布域が広いことや個体差などもあり、褐色のものや緑色のもの、赤色や黄色を帯びたようなものなど、体色や斑紋には変化がある。 また、斑はふつう暗色で縁取られていて、楕円形やひし形などの迷彩模様を伴っているものが多い。 体の大きさも固体や地域によって差があるが、体の大きさは食糧事情などにも左右されると考えられている。 湿潤な熱帯雨林や乾燥した森林地帯、開けたサバンナや半砂漠地帯など、ボアコンストリクターは様々なところに生息していて、時には耕作地や人家の近くなどでも見られる。 河川や小川など、水の近くで多く見られ、泳ぐのもうまい。 主として夜間に活動するが、昼間も活動する。 半樹上性で、木にもよく登るが、体の大きいものは地上で生活することが多くなる。 また、地上では中型の哺乳類の巣穴を占領しているようなこともある。 大型のトカゲや鳥類、リスやネズミ、マングースやアグーチ、パカやヤマアラシ、コウモリなどの哺乳類を食べる。 獲物は待ち伏せなどをして突然襲いかかり、大きな口で丸呑みにするが、「constrict(締め付ける)」という名前のように、大きな獲物は体を巻きつけて相手を絞めつけ、窒息したり弱ったところで丸呑みにする。 顎には鉤状の歯が並び、獲物を捕らえるのに適しているが、丸呑みにされた獲物は、大きさや気温によって差があるが、2~6日程で消化され、その後は一週間から2~3ヶ月の間、獲物を食べないこともあると言われている。 また、獲物は、舌を使って臭いを感じ取ったり、地面の振動を顎骨を通る空気の振動によって感知するなどして探し出すことができる。 ニシキヘビなどとは違い、卵胎生で、繁殖は乾季の4~8月頃に行われる。 一夫多妻と言われているが、雌雄共に複数のものと交配するとも言われている。 生息地の気温に応じて、5~8ヶ月程の妊娠期間があるが、雌は一度に20~60匹、平均すると25匹ほどの子どもを産む。 生まれたばかりの子どもの全長は35~65cm程で、平均すると50cm程度の大きさがある。 子どもは完全に発達した状態で生まれ、雌雄共に2~3年、遅くても4程で性成熟する。 成長は早く、数年で親と同じ大きさに成長するが、その後はゆっくりと成長する。 飼育下での寿命は長く、40年の記録があるが、ふつうは20~30年程度とされている。 野生でも20年を超えると言われているが、10年を超えるものは珍しいとも言われている。 毒はなく、性質もおとなしいが、脅かしたりすると噛み付いたりすることがある。 このほか、ボアコンストリクターは分布域が広いこともあり、幾つかの亜種に別けられているが、主に次のような亜種が挙げられている。 ・Boa constrictor constrictor (アカオボア / Red-tailed boa) 南アメリカ ・B. c. amarali (ボリビアン或いはアマラリ・ボア / Amaral's boa) ブラジルやボリビア、パラグアイ ・B. c. imperator (コモンノーザンボア或いはインペラトールボア / Common northern boa) 中米と南アメリカ北部 ・B. c. longicauda (ペルーボア / Tumbes Peru boa) ペルー北部 ・B. c. melanogaster (エクアドルボア / Ecuadorian boa) エクアドル ・B. c. nebulosa (クラウドボア / Dominican clouded boa) ドミニカ ・B. c. occidentalis (アルゼンチンボア / Argentine boa) アルゼンチンとパラグアイ ・B. c. orophias (セントルシアボア / St. Lucia boa) セントルシア ・B. c. ortonii (オートンボア / Orton's boa) 南アメリカ ・B. c. sabogae (パール島ボア / Pearl Island boa) パナマのパール島 しかし、これらの亜種は細分化されたり、同種とされるなど、亜種についてはこれからの研究が待たれている。 ボアコンストリクターは、以前から食料や皮を目的とした狩猟が行われているが、現在のところ、絶滅の危惧はないとされている。 しかし、近年の開発などによる生息地の減少や、地域によっては乱獲が行われているなど、全体の生息数は減少していて、多くのものがワシントン条約などによって保護されている。 尚、国内では特定(危険)動物に指定されていて、飼育には自治体の許可が必要になっている。 *写真右下2舞は、白色変種 このページの先頭へ |
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