動物図鑑・ヘサキリクガメ

ヘサキリクガメ さんのプロフィール



動物図鑑・ヘサキリクガメ

ヘサキリクガメ

カメ目・リクガメ科
学 名 Astrochelys yniphora
英 名 Angonoka / Ploughshare tortoise / Madagascar tortoise / Madagascar angulated tortoise
分布域 マダガスカル島
生息環境 乾燥した低木林や藪地など
甲 長 雄で 36~48cm、雌で 30~42cm 程度
体 重 雄で 7.2~19kg、雌で5.5~12kg 程度
IUCNによる保存状況評価 / 絶滅危惧種 (CR)

ヘサキリクガメはマダガスカル島の固有種で、もっとも絶滅に瀕しているリクガメのひとつとして挙げられている。

吻は短くて、上顎の先は下方に向かってやや尖っている。
甲羅はドーム状に高く盛り上がり、甲板の上には顕著な成長線が見られる。

縁甲板の前縁や後縁はやや尖っていて、左右の喉甲板は癒合して突出している。
和名は、この喉甲板の様子を船の舳先(へさき)に例えたものだが、英名の「Ploughshare」は、これを農具のすきの刃に例えている。

頭部は褐色から黒色で、首や四肢、尾は、ふつう黄褐色や淡い黄褐色をしている。
背甲の色は黄褐色や灰褐色、淡褐色などで、各甲羅の継ぎ目や周辺は暗色で縁取られている。
また、ふつうは縁甲板間の継ぎ目には暗色の楔形の斑が見られる。

ヘサキリクガメは乾燥した低木林や竹林の周辺、藪地や草原などに生息していて、他のリクガメと同様、日中に活動し、早朝や夕方には活発に活動する。
草食性で、主に低木の葉や果実などを食べるが、キツネザルやカワイノシシなどの乾燥した糞便を食べることも観察されている。
しかし、多くの種類の低木の葉を食べるが、高濃度のシアン化物を含むことがある竹の葉はめったに食べない。
また、ヘサキリクガメは涼しく乾燥した5~10月の間は不活発になり、穴を掘るようなことはないが、林や藪の中などに身を隠して休眠している。

行動範囲は雌雄や季節などによって変化するが、雄の方が雌よりも行動範囲が広く、乾季よりも雨季の方が行動範囲は広くなる。
雌の乾季の行動範囲は0.04平方kmだが、雨季には0.13平方kmほどになると言われていて、雄では乾季に0.07平方km、雨季では0.21平方kmに広がると言われている。

繁殖期は10~2月にかけてで、ほとんどは11~12月に見られる。
雌雄共に複数のものと交配し、雌は交尾からおよそ3ヶ月程で産卵する。

産卵用の巣は、ふつう樹木や倒木などの近くに作られるが、雌は後足で幅12cm、深さ10cm程の穴を掘り、産卵の後、しっかりと土で埋めるようにする。
雌は1~5月にかけて、およそひと月ごとに1~6個ほどの卵を4回ほど産卵するが、飼育下では7回の産卵例があるとされている。
卵は直径4.2~4.7cm程度、重さは平均36g程だが、卵の大きさは産卵数によって大小がある。

卵は197~281日、平均すると237日程で孵化し、孵化したばかりの子どもの甲長は42~46mm程度。
また、雌雄の性別は、卵を温める巣の温度によって決定されると考えられているが、性別を決定する温度範囲などは分かっていない。
しかし、同じ巣の卵は、すべて同じ性別で孵化するとされている。

雌雄共に20年前後で性成熟すると考えられていて、成長はその後もゆっくりと続き、野生での寿命は分かっていないが、50~100年程と考えられている。
甲羅に見られる成長線に年齢を知ることができるが、30年程になると甲羅が滑らかになり、成長線は数えにくくなってしまう。

外敵はヘビや鳥などで、時に卵や子どもが襲われるが、一番の外敵は移入されたカワイノシシ(Bushpig・Potamochoerus larvatus)で、現地ではほとんど狩りが行われていないため生息数も多く、ヘサキリクガメを捕食している。

これに加え、近年の開発による生息地の減少や、ペットを目的とした違法な取引などによって、生息数は激減している。
ヘサキリクガメは、マダガスカル島でも北西部のバリ湾地域に特有のリクガメで、限られた地域にしか生息していない。
バリー湾からおよそ30km以内に5つの孤立した個体群があり、西部と東部の集団に分かれて分布しているが、その範囲は260平方km程度とも言われている。

生息数は極めて少なく、国際自然保護連合では、ビルマホシガメホウシャガメなどと共に、もっとも絶滅の恐れのある絶滅危惧種・CRに指定している。
現在の生息数は450~700、推定で600頭程度とも言われているが、生息数は未だ減少傾向にあり、今後10~15年で、野生種は絶滅するとも考えられている。



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