カマイルカは北太平洋の温帯海域を中心に分布していて、日本近海から北アメリカのカリフォルニア半島まで分布している。 また、日本海や東シナ海のほか、オホーツク海やアラスカ南部のベーリング海にも群れが見られ、この辺りが分布の北限と言われている。 体色は背方が黒色や灰黒色で、腹面は白っぽい。 目の後ろから腹部にかけてははっきりとした白や灰白色の部分があるほか、尾びれの付け根から背びれ近くまで、体側に沿った白い部分が見られる。 背びれは高く、後方に傾いていて後縁は白っぽい。 この背びれが「鎌」のように見えることから名前が付けられている。 カマイルカはふつう10~100頭ほどの群れをつくて生活しているが、群れのグループは緊密な関係で結ばれていて、病気や怪我をしたものの世話を行うことが知られている。 また、大きな群れは300~数百頭になり、時には1000~3000頭を超える群れをつくることもあると言われている。 イワシやタラ、ニシン、サケなどの魚類やイカなどを1日に10kg程度食べ、アメリカ近海のものは冬と春には沿岸近くを回遊し、夏から秋には沿岸を離れる傾向にあるとされている。 これは魚の移動に関係していると考えられているが、冬にカリフォルニア辺りにいるものは、夏には北に移動することから、季節的な回遊とも考えられている。 カマイルカは活発に遊泳し、泳ぐ速さは時速55km程とされる。 ほかのイルカや鯨などと一緒に泳いでいたり、好奇心が強く、船の近くによってくることも多い。 日本近海ではもっともふつうに見られるイルカで、定置網などに迷い込むものもいる。 これらのものは水族館で飼育されることも多いが、カマイルカは知能も高く、バンドウイルカなどと同様、水族館でのショーなどでもよく芸を覚える。 一夫多妻で、繁殖はふつう夏から秋にかけて行われ、妊娠期間11~12ヵ月程で1産1子を出産する。 生まれたばかりの子どもの体重は14kg程で、雌は5~6年、雄は8~10年で性成熟する。 寿命は飼育下で20年程度とされているが、40年以上生きるとも言われている。 外敵はシャチなどが挙げられるが、かつては、流し網などの漁網にかかって多くのカマイルカが混獲されていた。 しかし、現在では特定の魚網が禁止されていることもあり、生息数は安定していると言われている。 鯨目の動物へ / このページの先頭へ |
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カマイルカ