オリイオオコウモリは、日本の南西諸島や台湾などに分布しているクビワオオコウモリの亜種で、沖縄島やその周辺の島々に分布している。 亜種の中では中型で、形態や習性などは、ほかのクビワオオコウモリとよく似ている。 毛色は赤褐色や暗褐色で、長い羊毛状になっている。 首周りの毛色は淡い黄色や白っぽく、これが首輪のように見えることから「クビワ」の種名が付けられている。 ほかのオオコウモリと同様、超音波による反響定位で飛行するのではなく、視覚によって飛翔するため、目は大きい。 耳は尖っているが、インドオオコウモリのように大きくはなく、半ば毛の中に隠れている。 また、尾はなく、尾膜はあまり発達していない。 オリイオオコウモリは森林内に生息していて、谷間の斜面や樹幹部でよく見られる。 人里近くの雑木林などでも見られ、単独や小さな群れで生活しているが、時に大きな群れをつくることもある。 夜行性で、昼間も活動することがあるが、ふつうは日中の間は森林内で木の枝にぶら下がって休んでいて、夕方から夜間にかけて活動する。 英名で「Fruit bat」と呼ばれるように、果実類を主に食べるが、花や葉のほか、昆虫類も少しは食べる。 繁殖期は10~12月頃で、雌は4~6月頃にふつうは1産1子を出産する。 子どもは半年ほどで独立し、飼育下での寿命は20年を超えると言われている。 このほか、近年の開発などによって生息地が減少し、それに伴いオリイオオコウモリの個体数も減少している。 現在、沖縄県のレッドリストでは準絶滅危惧種(NT)に指定されているが、国際自然保護連合(IUCN)では、クビワオオコウモリを絶滅危惧種(VU)として指定している。 翼手目の動物へ / このページの先頭へ |
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オリイオオコウモリ