コウモリの仲間は空を飛ぶことのできる哺乳類としてよく知られているが、コウモリ類はオオコウモリと小型のココウモリに大別される。 オオコウモリの仲間はアフリカから南アジア、オーストラリアの他、日本を含む太平洋諸島などに分布しているが、インドオオコウモリはパキスタン東部からインド、スリランカ、ネパールを経て、ミャンマー西部や中国西部、モルジブ諸島などに分布している。 体重1,300~1,600gの大型のコウモリで、同じオオコウモリのルーセットオオコウモリなどに比べるとはるかに大きい。 顔は長く、鼻口部も細長く耳は大きい。 横から見るとキツネに似ていることから、英名は「空とぶキツネ」と呼ばれている。 体毛は粗くて短い黒褐色で、首から肩にかけては橙色や茶色をしている。 また、尾はほとんどなく、体は雄の方が大きい。 他のコウモリ類と同様、インドオオコウモリは完全な夜行性で、昼間は無数の群れをつくって、大きな木に後ろ足でぶら下がって眠っている。 果汁が主食で、夕方になるとマンゴーやバナナなどの果実や果汁を求めて、大群をなして飛び立っていく。 飛ぶときには翼を絶えず羽ばたかせ、滑空するようなことは見られない。 しかし、オオコウモリの仲間は飛翔する力が強く、インドオオコウモリは陸地から320kmも離れた海上の船の上に舞い降りたことが知られている。 地面や木の幹などを移動する時は、後ろ足と鉤爪になっている前足の親指を使って這うように移動する。 また、インドオオコウモリは小型のコウモリのように飛ぶときに超音波を出すようなことはなく、視覚に頼っている。 その為、インドオオコウモリの目はかなり大きい。 繁殖期は7~10月頃で、妊娠期間140~150日の後、1産1~2子、ふつうは1子を出産する。 生まれたばかりの子どもの体重は40~50g程で、5ヵ月程は授乳期間がある。 雌雄共に1年半ほどで性成熟し、飼育下での寿命は17年を超えたものが知られているが、中には30年を超えたものも記録されている。 外敵はヘビやフクロウなどの猛禽類であるが、インドオオコウモリは果樹園を荒らすことがあるので、多くの地域で害獣として見なされている。 また、国内のオオコウモリの仲間は、クビワオオコウモリなどが分布している。 翼手目の動物へ / このページの先頭へ |
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インドオオコウモリ (オオコウモリ)