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タラポアンさんのプロフィール |
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| タラポアンはアフリカに分布しているオナガザル科のサルで、アンゴラタラポアン (Miopithecus talapoin)とガボンタラポアン (Miopithecus ogouensis)の2種が知られている。 いずれも旧世界ザルの中ではもっとも体が小さく、別名・コビトグエノンと呼ばれることもある。
タラポアンの分布域・生息環境 タラポアンの仲間はカメルーンやガボン、赤道ギニア、コンゴ共和国西部、コンゴ民主共和国西南部、アンゴラ北部などの西アフリカに分布している。 アンゴラタラポアンはミナミタラポアンとも呼ばれていて、コンゴ民主共和国南西部とアンゴラ北部などのコンゴ川の南に分布している。 ガボンタラポアンはキタタラポアンとも呼ばれていて、カメルーン南部や赤道ギニア、ガボン西部 、コンゴ共和国西部などに分布している。 いずれも森林地帯に生息しているが、湿地や河川沿いなど、水辺近くを好む傾向がある。 また、タラポアンは食べ物を容易に得ることができる耕作地周辺などにも姿を見せ、村や集落などに現れることもある。 タラポアンの大きさ・特徴 タラポアンの仲間はアフリカで最も小さいサルの一種で、旧世界ザルの中でも最小の種と言われている。 体はリスザルよりは大きいが、アンゴラタラポアンの体長は32~45cm、体重は0.8~1.9kg程しかない。 ガボンタラポアンでは、体長23~40cm、体重は0.8~1.7kg程で、アンゴラタラポアンよりは体が小さい。 また、どちらの種も体は雄の方が少し大きいが、雌雄ともに頭部は丸くて大きく、目も大きい。 毛色は緑がかった黄色や緑色を帯びたような灰色、黒色などで、腹面は白色や灰白色をしている。 尾は体長よりも長く、上面は灰色や茶色がかった黒色で、下面は黄色っぽい灰色をしている。 また、タラポアンはニホンザルと同じように頬袋をもっていて、食べ物を一時の間蓄えておくことができる。 タラポアンの生態・生活 タラポアンの仲間は主に低地の森林地帯に生息しているが、湿地林や二次林などを含むさまざまな森林に適応している。 しかし、川や沼などの水辺に多く、水源から遠く離れたところでは見られない。 また、海岸に近いマングローブ林にも多く見られることから、マングローブモンキーと呼ばれることもある。 昼間に活動し、60~80頭程の大きな群れで生活しているが、食べ物を容易に入手できる耕作地周辺などでは、群れが大きくなる傾向があり、100~120頭の群れをつくることもある。 群れの中では雄よりも雌の数の方が多いが、これらの群れはサブグループから構成されている。 雄だけのグループと雌とその子どもたちのグループ、また若いものたちだけの群れも見られると言われている。 採餌に出かける時はいつくかのグループに分かれるが、その時は同性のものが集まり、子どもは雌のグループと一緒に採餌する。 夜には再び集まって、水辺近くの樹上で休み、母親と子どもは一緒に休んでいる。 樹上にいることが多いが、タラポアンは地上で採餌することも多く、主に果実や木の葉、種子などのほか、昆虫や鳥の卵、トカゲなどを食べる。 また、タラポアンは泳ぎもうまく、水生植物も食べるほか、耕作地の近くに生息しているものは、時に農作物を荒らすこともある。 外敵はヒョウや大型のヘビなどで、危険を感じると水に飛び込み、泳いで逃げることもある。 夜間は川に張り出した木の枝などで休むのも、外敵が近づいても、すぐに川の中に逃げ込むことができるからと言われている。 この他、タラポアンは比較的小さな行動範囲をもっているが、他のグエノンと異なり、縄張りはもっていないと言われている。 タラポアンの繁殖・寿命 タラポアンの繁殖期は5~9月頃と言われていて、この時期には雌雄ともに異性のグループに加わり、雌も複数の雄と交尾する。 雌は妊娠期間158~166日程で、ふつうは1産1子を出産する。 生まれたばかりの子どもの体重は180~200gほどもあり、母親に比べるとかなり大きい。 育児は主に母親によって行われるが、タラポアンは他の雌も育児に関わり、ほかの子どもに授乳することも観察されている。 成長は早く、6週間程の授乳期間の後、3ヵ月程で独立し、雄はその後半年ほどで他の若い雄のグループに加わるようになる。 雌は4~5年程で性成熟するが、雄は雌よりも1~2程遅れて性成熟する。 タラポアンの詳しい寿命は分かっていないが、飼育下では28年の記録が残っている。 但し、種や生まれた日時などが不明で、正確な年齢は分かっていない。 野生下での寿命も分かっていないが、一般に飼育下の寿命よりも短くなる。 タラポアンの保護状況・その他 タラポアンの仲間は、近年の開発などにより生息地が減少していて、それに伴い個体数も減少している。 現在、アンゴラタラポアンは国際自然保護連合(IUCN)で絶滅危惧種(VU)として指定されていて、アンゴラではほとんど見られなくなっている。 ガボンタラポアンも生息数が減少していて、準絶滅危惧種(NT)に指定されているが、森林の伐採や開発は止まず、食用のための狩猟も行われていて、個体数の減少は、いずれの種も考えている以上に深刻なものになっていると言われている。 |
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