シマスカンクは北アメリカで普通に見かけられるスカンクで、アメリカ合衆国の太平洋側から大西洋側までとカナダのノーウエスト地方を省くほとんどの地方のほか、メキシコの北部まで幅広く分布している。 分布域が広い為、いくつかの亜種が知られているが、大きさは大体イエネコほどで、体毛はふさふさとしていて長い。 体色は雄では黒く、雌では茶色や茶色を帯びた黒色をしている。 頭頂から尾にかけて、背中に白い筋があり、この筋は途中で2本に分かれ、尾の付け根近くで再び一本になっている。 また、顔にも白い筋があるが、個体差がみられる。 四肢は短いが、爪は長くて鋭い。 シマスカンクは夜行性で、昼間は木の根の洞や地面に掘った巣穴の中で休んでいて、夜になると活動をはじめる。 主にバッタやコオロギなどの昆虫やワーム類などの小動物、魚、カニなどを食べるが、動物質のほか、果実や木の葉などの植物質も食べる。 単独性で、 主に草地や森林に生息するが、農耕地や市街地など多様な環境に適応し、稀に標高4000mもの高地にも姿を見せる。 シマスカンクは気温の低い時期には冬ごもりをすることが知られているほか、肛門の付近に臭腺があり、敵に襲われるとここから強い匂いのする液体を噴出することがよく知られている。 この液体を噴き出す前には、背中を丸めて尾を垂直に立てて威嚇するが、液体には視覚や嗅覚を一時的に働かせなくする作用があり、時には失明させることもある。 このシマスカンクの防御方法はかなり有効で、ボブキャットやコヨーテなどの他、ピューマなどの大型動物にも襲われることはほとんどないと言われている。 嗅覚の鋭いオオカミなどもこの臭いを激しく嫌い、一度この臭いをかいだものは、スカンクの姿を見ただけで逃げ出すとも言われている。 また、シマスカンクが放つこの強烈な臭いは、風向きによっては1km程も届き、体が小さいにもかかわらず、よく肉食獣を退けている。 一夫多妻で、1年に一度繁殖し、ふつうは2~4月に繁殖のピークが見られる。 妊娠期間は60~80日程で、1産2~10子、ふつうは5~6子を出産する。 生まれたばかりの子どもの体重は32~35g程で、子育ては雌が単独で行い、雄が関わることはない。 6~7週程の間は授乳され、雌雄共に10ヵ月程で性成熟する。 飼育下での寿命は8~10年程度だが、野生ではもっと短い。 また、感染症などもあることから子どもの死亡率は高く、、最初の1年を超すことが出来るものは少ないと言われている。 イタチ科の動物へ / このページの先頭へ |
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シマスカンク