アフリカハゲコウ

アフリカハゲコウ さんのプロフィール



動物図鑑・アフリカハゲコウ

アフリカハゲコウ

コウノトリ目・コウノトリ科
学 名 Leptoptilos crumeniferus
英 名 Marabou Stork
分布域 アフリカのサハラ砂漠より南
生息環境 草原やサバンナ、湖沼や湿地帯など様々
体 長 120~140cm 程度
翼開長 220~290cm 程度
体 重 4.5~8kg 程度

アフリカハゲコウはサハラ砂漠以南のアフリカに幅広く分布する大型の鳥で、大きいものは翼開長が3mを超えるものも見られる。
●分布域・生息環境
●大きさ・形態
●生態・生活
●繁殖・寿命
●保護状況・その他


アフリカハゲコウの分布域・生息環境
アフリカハゲコウはサハラ砂漠以南のアフリカに幅広く分布していて、草原やサバンナ、湖沼や河川周辺や湿地帯など、様々な環境に生息している。


アフリカハゲコウの大きさ・形態
アフリカハゲコウは大型の陸鳥で、大きいものでは体高は150cmを超え、体重9kg、翼を広げた長さが3mを超えるもの見られる。
雌は雄よりもやや体が小さいが、いずれも体は頑丈そうで、嘴も大きくて長い。

雌雄ともにほとんど同じ色をしていて、背面は黒や灰黒色のような色で、腹部は白い色をしている。
大きな嘴は淡い褐色で、脚は黒から暗灰色をしている。

頭部はほとんど裸出しているが、アフリカハゲコウは頭を肉に突っ込んで食べるので、羽毛がないことにより血が固まったり、肉がこびりついたりすることがなく、死肉などを食べるのに適している。

また、喉元にはピンク色の喉袋があり、繁殖期にはこの袋が膨らみ、嘴をカタカタ鳴らしながら頭を上下させるクラッタリングと呼ばれるディスプレイを行う。


アフリカハゲコウの生態・生活

アフリカハゲコウは主に乾燥した草原やサバンナなどに生息しているが、湖沼や河川などの水辺近くや湿地帯まで幅広く生息している。

人の住む村近くにも現れ、ゴミ捨て場や埋立地、漁村など、さまざまな環境で見られる。

ほかのコウノトリ科の鳥と同様、群れをつくって生活し、繁殖期にはコロニーを形成する。

主にライオンハイエナなどの食べ残しや、ハゲワシの群れに混じって死骸をあさったりするが、自らもさまざまな獲物を捕食している。

小型の哺乳類や爬虫類、昆虫類のほか、水辺で魚やカエルなども捕らえるほか、ワニの幼生やその卵を食べることもある。

時にはペリカンやフラミンゴの幼鳥なども捕食し、アフリカハゲコウは何でも食べる。

また、死肉を食べている印象が強いが、死骸が野ざらしのままだと病気が蔓延するとも考えられていて、アフリカハゲコウやハゲワシなどは自然環境に貢献しているとも言われている。

飛ぶときはほとんどのコウノトリの仲間とは異なり、アフリカハゲコウはサギ類のように首を「S」字に曲げるようにして飛ぶ。

完全に成長したアフリカハゲコウは体が大きく、ほとんど外敵はいないと言われているが、時にライオンが待ち伏せして襲うことが知られている。

また、アフリカハゲコウは人に馴れやすいと言われていて、動物園でもよく見かけられる。


アフリカハゲコウの繁殖・寿命
アフリカハゲコウの繁殖期は乾季に見られるが、この時期は水位が低くなるため、ヒナに与えるカエルや魚をとらえやすいからだと考えられている。

また、この時期にはコロニーが形成されるが、繁殖は一夫一婦で行われ、ペアの関係はふつうは生涯に渡って続くと言われている。

巣は木の枝などを用いて樹上につくられ、雌は2~3個ほどの卵を産卵する。
卵はひと月前後で孵化するが、抱卵・育児は雌雄によって行われる。

雌雄ともに4年ほどで性成熟し、寿命は長く、野生下での寿命は25年程度、飼育下での寿命は40年を超えるものが知られている。


アフリカハゲコウの保護状況・その他

アフリカハゲコウは分布域が広く、個体数も多いことから、現在のところ絶滅の恐れはないとされている。
人が生活する環境にもよく適応していて、個体数は増加傾向にあるとも考えられている。

一方、近年は都市部のゴミ捨て場に何百羽も集まり、ますます人が出すゴミに依存するようになっていて、人とのトラブルなども発生している。

また、アフリカハゲコウは飲み込めるものなら何でも食べてしまうので、ゴミの中のビニールや金属片なども口に入れてしまうことなども懸念されている。

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