ヒョウモンガメ さんのプロフィール |
ヒョウモンガメ |
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カメ目・リクガメ科 | ||||
学 名 | Stigmochelys pardalis / Geochelone pardalis / Psammobates pardalis | |||
英 名 | African leopard tortoise | |||
分布域 | アフリカ東部から南部 | |||
生息環境 | 乾燥した草原や低木林など | |||
甲 長 | 45cm 程度 | |||
体 重 | 18kg 程度 | |||
ヒョウモンガメは、 スーダン南部やエチオピア南部からケニア、ウガンダ、アンゴラ南西部辺りより南の東アフリカや南アフリカに広く分布している大型のカメで、本種だけでヒョウモンガメ属を形成している。 ガラパゴスゾウガメ、アルダブラゾウガメ、ケヅメリクガメに次ぐ大きさで、大きいものでは全長70cm、体重54kg、甲長は60cm程に成長する。 (スーダン南部やエチオピアのものは、例外的に全長100cmに達するものがいるとも言われているが、はっきりとしない) 背甲はドーム状に盛り上がり、背甲や腹甲は黄色や黄褐色、褐色などで、背甲には黒や暗褐色の斑が多数見られる。 この不規則な模様ががヒョウ柄に似ていることから名前が付けられていて、頭部や四肢、尾などは黄褐色や淡黄色をしている。 しかし、背甲の模様は、若いものでははっきりとしているが、年を重ねると模様は薄くなり、茶色っぽくなる。 また、背甲の大きさは雌雄で差がないが、雌は雄よりも背甲が広くて甲高が高く、雌の尾は細くて短いが、雄では太くて長い。 背甲の各甲板がピラミッド状に盛り上がっているものも見られるが、飼育下のものほど、これが強い。 ヒョウモンガメは、 乾燥したサバンナや半乾燥地帯の草原や林、低木林などに生息し、湿気の少ない、風通しのよい場所で見られる。 標高3000m辺りの高地や海岸の平地などでも見られるが、極端に乾燥した地域や湿潤な森林などでは見られない。 他のリクガメ同様、温度の高い日中は木陰や藪などで休んでいて、朝夕に活発に活動する。 気温が非常に低いときもあまり動き回らず、時にはキツネやジャッカルなどが使い終えた巣穴に潜り込んでいることがある。 草食性で、草や木の葉、花や落下した果実、多肉植物、キノコなどを食べるが、哺乳類の骨を齧ったりもする。 これはカルシウムを補うためで、肉食動物の糞を食べることも知られている。 また、餌にする植物は、生息地域内のものでも選んで食べていると考えられている。 植物の乏しい場所では、食べ物を探すために移動するが、時には50km程も移動し、砂漠を渡ることもある。 大きな体に似合わず、意外と早く動き回り、丈夫な四肢で、岩場も簡単に登ることができる。 潜水能力にも優れていて、長いときには10分近く水の中にいることができると言われているほか、ヒョウモンガメは、よく発達した帰巣本能をがあると言われている。 繁殖期は地域によって異なるが、5~6月、或いは10~11月頃で、この時期の雄は、雌をめぐって互いに体をぶつけ合い、相手の体をひっくり返すなどして争う。 優位な雄は雌に被さるようにして交尾するが、この時、雄は大きな鳴き声をあげる。 雌は、妊娠期間9~12ヶ月程で産卵するが、地面に10~30cm程の深さの穴を掘り、一度に5~15個(例外的に30個)程の卵を、3~7回に分けて産卵する。 卵の大きさは、雌の体の大きさや産卵数などによって異なるが、ふつう、産卵数が多いと卵は小さくなる。 体重13kg程の雌の場合、平均した卵の大きさは46×41mm程で、49g程の重さがある。 産卵の間隔は、3~4週間ほどで、産卵後、卵は土の中に埋められるが、孵化の日数は卵の温度によって変化し、28~31℃で、88~160日程度、平均すると130日程と言われている。 しかし、温度が低いと孵化日数は長くなり、例外的に485日もかかった記録が知られている。 孵化したばかりの子どもの甲長は4~5cm程で、背甲や縁甲の各甲板には、甲板の内側を囲むように、はっきりとした黒色、或いは黒褐色の模様がある。 野生下では12~15年程で性成熟するが、雌は雄よりも早く成熟する。 また、飼育下では早く性成熟し、6年程で成熟することもある。 危険が迫ると、頭と四肢を甲羅の中に引っ込めて、防御の形になる。 こうなると、ほとんど襲われることはないが、卵はキツネやジャッカル、マングースなどに食べられる。 寿命は長く、飼育下では30~75年程度、野生下では80~100年程も生きると言われている。 この他、ヒョウモンガメは、現在のところ絶滅の恐れはないとされているが、地域によっては食用や薬用に利用されているほか、農地や放牧地への開発や転用、森林火災などにより、生息地は減少している。 尚、以前はリクガメ属に分類されていて、ナミビアヒョウモン(Geochelone pardalis pardalis・基亜種)とバブコックヒョウモン(G. p. babcocki)の2亜種に別けられることもあったが、現在は独立したヒョウモンガメ属に分類されていて、亜種には別けられていない。 このページの先頭へ |
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