動物図鑑・パラグアイカイマン

パラグアイカイマン さんのプロフィール



動物図鑑・パラグアイカイマン

パラグアイカイマン

ワニ目・アリゲーター科
学 名 Caiman yacare
英 名 Yacare caiman / Piranha caiman / Red caiman
分布域 ブラジルなどの南アメリカ
生息環境 河川や湖沼、湿地など
全 長 雄で 2~2.5m 程度、雌で 1.4m 程度
体 重 雄で 55~60kg 程度、雌で、15~25kg 程度

パラグアイカイマンは中型のアリゲーターで、アルゼンチン北東部やウルグアイ、ペルー南東部、ボリビア東部、ブラジル中部や南西部、パラグアイなど、南アメリカに広く範囲に分布している。

体つきはメガネカイマンと似ていて、鱗はよく発達している。
体は雄の方が大きく、雌は平均すると1.4mほどだが、雄は平均2~2.5m程度、大きいものでは全長3mに達するものもいる。

カイマン類の中ではもっとも南に分布しているが、他のワニ類と同様、河川や湖沼、湿地や泥地などに生息している。

一日の大半を水の中で過ごしていて、子どもは昆虫や水生無脊椎動物などを食べるが、成長するとカニなどの甲殻類やヘビなどの爬虫類を食べるようになり、時には鳥類や、カピバラのような大型のげっ歯類などもとらえるようになる。

また、パラグアイカイマンは魚類、特にピラニアを食べることが知られていて、ピラニアカイマン(Piranha caiman)と呼ばれることもあるが、この呼称は、固体によっては下顎の大きな歯が上顎を突き抜け、鼻の上に突き出すことがあり、その様子がピラニアのように感じさせることから付けられているとも言われている。

繁殖期は雨季で、雌は水辺の近くにすり鉢状の巣をつくり、21~38個程の卵を産卵する。
卵は孵化するまで雌に守られるが、外敵などの脅威が高まると、巣を放棄する傾向があると考えられている。

外敵はジャガーや大型のアナコンダなどで、特に体の小さい雌や若いが襲われる。
また、子どもはサギ類などの鳥類にも襲われるため、日中は水草の陰などに身を潜め、夜になると活動をはじめる。
寿命は長く、50~60年と言われているが、詳しいことはあまり分かっていない。

このほか、パラグアイカイマンは、かつては皮を目的とした乱獲により、一時は生息数が激減していた。
その後、ブラジル政府などの保護政策によって生息数は回復し、現在のところ絶滅の恐れはないとされている。

ブラジル南西部に広がるパンタナール大湿原には、現在ではおよそ1,000万個のパラグアイカイマンが生息し、おそらく地球上では最大の単一のワニの生息域と言われている。
しかし、皮を目的とした密漁などが依然として行われていて、ダム建設や鉱山、森林開発などによる生息地の減少なども心配されている。

尚、パラグアイカイマンは、以前はメガネカイマンの亜種などとされていたが、現在は別種として認識されている。

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