ヒガシクロサイは、所謂クロサイの亜種で、ケニアやタンザニアなどに分布している。 サイの仲間は、いずれも個体数が激減しているが、ヒガシクロサイの個体数もかなり少なくってしまっている。
ヒガシクロサイの分布域・生息環境 クロサイの仲間は、アンゴラやケニア、ルワンダやウガンダ、タンザニア、ザンビア、ボツワナ、ジンバブエなどに分布しているが、ヒガシクロサイはケニアやルワンダ、タンザニア北部などに分布している。 主にサバンナや森林、藪地などに生息していて、普段は単独で生活していることが多い。 ヒガシクロサイの大きさ・特徴 ヒガシクロサイの大きさや特徴などは他のクロサイと同じで、2.5~3.5m程の体長がある。 角も雌雄ともに前後して2本あり、前角は40~50cm、後角は20~30cm程で、雌の角は雄よりも長くて細くなる傾向がある。 しかし、ヒガシクロサイはミナミクロサイなどに比べると、より長くて湾曲した角をもっていると言われている。 皮膚は厚く、体には毛がなく裸出しているが、耳の先端と尾の先端には短い被毛がある。 体色は灰色だが、サイの仲間は地面を転げ回ったり、泥浴びをする習性があるので、体色は土の色などによってしばしば茶色、赤褐色など、土壌の色を帯びていることがあり、ヒガシクロサイも同じような色をしている。 ヒガシクロサイの生態・生活 ヒガシクロサイの生態なども他のクロサイと同じで、森林やサバンナ、ヤブ地などに生息していて、平地から高地まで見られる。 普段は単独で生活していることも同じで、マメ科の低木を中心に、木の芽や枝、樹皮、果物などを主に食べる。 視力は弱いが、嗅覚や聴覚は優れていて、行動範囲には糞や尿などで臭いを付け、縄張りを主張する。 水は毎日飲み、皮膚を乾燥から防いだり、寄生虫などを取り除くため、しばしば泥浴びや水浴びを行う姿が見られる。 地面に体をこすり付けるように転げまわるのも同じような理由で、しばしばサギ類などの鳥が寄生虫を食べようとしてサイと共生しているのが見られる。 また、ヒガシクロサイは体が大きく力も強いことから、成獣にはほとんど外敵はいないが、子どもなどはハイエナやライオンなどの群れに襲われることがある。 ヒガシクロサイの繁殖・寿命 ヒガシクロサイの繁殖は一年を通して見られるが、出産は雨季の終わりに見られることが多い。 繁殖は一夫多妻で行われ、雌は妊娠期間15ヵ月程で、ふつうは1産1子を出産する。 授乳期間は18ヵ月程で、子どもは2~4年程で独立した生活をするようになる。 雌は5~7年、雄は7~8年で性成熟し、野生での寿命は25~35年程度と言われているが、飼育下では30~45年、中には50年の寿命をもっていたものも知られている。 ヒガシクロサイの保護状況・その他 クロサイの仲間は、かつてはコンゴ盆地を除くサハラ砂漠より南のアフリカ大陸に広く分布していて、ヒガシクロサイも、かつてはスーダン南部やエチオピアなどにも分布していたと言われている。 しかし、他のクロサイやシロサイなどと同様、生息地の消失や減少、角を目当ての密猟などによって生息数は著しく減少している。 現在、ヒガシクロサイを含め、クロサイの仲間はすべて国際自然保護連合(IUCN)の保存状況評価によって、絶滅危惧種としてレッドリストに指定される状況になってしまっている。 |
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