オオガラゴはアンゴラからザンビア、モザンビーク、タンザニア、コンゴ民主共和国南部などに分布している霊長類で、ケニア南西部や南アフリカ共和国北東部、ジンバブエ東部などにも分布している。 ガラゴ類ではもっとも大きく、体はショウガラゴの倍ほどで、カイウサギほどの大きさがある。 体は雄の方が大きいが、いずれも全体に深い羊毛状の毛をもっている。 毛色は銀灰色、灰色、赤褐色などで、腹部は背部よりも淡い色をしている。 尾は体長よりも長く、体と同じようにふさふさとした毛に覆われている。 目や耳は大きく、耳は自由に折りたたむことができる。 オオガラゴは完全な夜行性の動物で、日中は樹上の洞などで眠っている。 比較的開けた森林に生息しているが、垂直方向では標高1800m辺りのところにも生息している。 また、森林内では河川の周辺や海岸林などで多く見られるとも言われている。 食性は雑食性で、主に果実やバッタなどの昆虫類を食べるが、小鳥や小鳥の卵、種子や花なども食べる。 食べる時には手の指を器用に使うが、指は長く、先は平たくなっていて、ものをうまくつかむ事ができるようになっている。 家族単位の小さな群れで主に樹上生活をしているが、群れは成獣のペアを含む2~6頭程度であることが多い。 また、採食に出かける夜間には単独で行動することが多く、半独立的な生活をしている。 行動範囲には縄張りが示され、尿を手足につけた後、これを再度樹木などにこすり付けて縄張りが主張される。 雄の行動範囲は雌の行動範囲よりも広く、複数の雌の行動範囲が含まれている。 オオガラゴは樹上ではかなり敏捷で、暗闇の中でも活発に動きまわる。 科は違うが、同じ夜行性の動物であるスローロリスなどとは対照的に、跳躍力もかなり優れていて、2m程の樹間を跳び移ってしまう。 ときどき地上に降りることがあるが、地上で移動するときは、歩くよりも後足だけでカンガルーのように跳ねたりすることが多い。 性質はおとなしく、外敵は夜行性の小型肉食哺乳類のほか、ヘビやフクロウなどの猛禽類が挙げられる。 繁殖期は地域によって差があり、ザンビアでは8~9月、南アフリカのトランスバール地方では11月頃に繁殖が見られる。 一夫一婦、或いは一夫多妻のいずれかで、オオガラゴの繁殖形態は生息密度によるものと考えられている。 平均した妊娠期間は133日程で、1産2子を出産するが、時に3子、或いは1子を出産することもある。 生まれたばかりの子どもの体重は40g程で、目は開いている。 3ヵ月程で離乳し、雌は2年程で性成熟するが、雄の成熟は雌よりも少し遅れる傾向にある。 野生での寿命はよく分かっていないが、飼育下では18年を超えることが知られている。 現在のところ絶滅の危惧はないとされているが、近年の森林開発などによって生息地が減少していて、これに伴う影響が懸念されている。 尚、「ガラゴ」とはアフリカの現地名であるが、英名のブッシュベビー (Bush Baby) の別名で呼ばれることもあり、オオガラゴは尾がふさふさとしていることから、Thick-Tailed Bushbaby とも呼ばれる。 ガラゴ科の動物へ / このページの先頭へ |
Private Zoo Gardenは、国内の動物園で会える動物たちを紹介している、インターネット動物園です。 今後とも園内の充実を図っていく予定ですので、動物図鑑や写真集などとして、是非利用してください。 |
このページの先頭へ |
オオガラゴ