動物図鑑・ツメナシカワウソ

ツメナシカワウソ

ツメナシカワウソさんのプロフィール


動物図鑑・ツメナシカワウソ
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和 名 ツメナシカワウソ
分 類 食肉目・イタチ科
学 名 Aonyx capensis
英 名 African clawless otter / Cape clawless otter
分布域 アフリカ南部
生息環境 主に河川や湖などの付近
体 長 70~85cm 程度
尾 長 35~55cm 程度
体 重 12~20kg 程度
IUCNによる保存状況評価 / 準絶滅危惧種 (NT)
ツメナシカワウソにはアフリカ南部に分布しているが、名前のように爪がなく、あっても痕跡程度なのが特徴になっている。

しかし、指先の感覚は優れていて、泥底の中に隠れている獲物もうまく探り出すことができる。
●分布域・生息環境
●大きさ・特徴
●生態・生活
●繁殖・寿命
●保護状況・その他

●写真ページ


ツメナシカワウソの分布域・生息環境
ツメナシカワウソは、サハラ砂漠より南のアフリカ南部に広く分布している。
ただ、ガボンやコンゴ、ナミビアなどのコンゴ盆地周辺の熱帯雨林地域には分布していない。

他のカワウソ類と同様、湖沼や河川などの水辺付近に生息していて、汽水域や沿岸域にも生息している。


ツメナシカワウソの大きさ・特徴

ツメナシカワウソは雌の方が少し体が小さいが、アジアに分布しているコツメカワウソに比べると、雌雄共にかなり大きい。

体長は70~85cm、体重12~20kg程だが、大きい雄は体長が100cm近くにもなり、体重も30kgを超えるものも見られる。

頭部が平たく耳が小さいこと、泳ぐのに適した平たい尾など、全体に他のカワウソとよく似ているが、ツメナシカワウソには、名前のように爪がなく、あっても後足の第2、3、4指に痕跡的なものが見られる程度なのが特徴になっている。

また、1日の多くの時間を水中で過ごしているにもかかわらず、水かきも発達せず、僅かに見られる程度であることも特徴になっている。

毛色は茶褐色や栗色などで、喉から胸にかけては白っぽい色をしている。


ツメナシカワウソの生態・生活

ツメナシカワウソは半水生の生活をしていて、河川や湖沼周辺のほか、汽水域や沿岸域にも生息している。

水辺から離れて生活することはないが、森林地帯から半砂漠地帯など、ほとんどの環境に生息していて、時には標高1200m程の高地でも見られる。

普段は単独で生活しているが、時には数頭からなる家族群も見られる。

主に夜行性とも言われていて、人との接触が多いようなところでは夜行性になりやすいが、ツメナシカワウソは昼夜共に活動する。
夜明けと夕暮れ時には特に活発に活動するが、日中もよく活動する。

主な行動範囲は0.01~1.4平方km程度と言われているが、行動範囲は環境や食糧事情などによって変化し、0.05~10平方kmほどの幅があると考えられている。

行動範囲は縄張りに結びついているが、縄張りは肛門腺から分泌される臭いでマーキングされ、ツメナシカワウソは縄張り意識が強いとも言われている。

また、行動範囲内の一部や隣接する縄張りには、その家族が生息している。

地上での動きは敏捷とは言えないが、水中での動きは敏捷で、活発に動き回る。
長くて太い尾は水中での推進力を得るのに役立っていて、獲物を獲る以外でもよく泳ぎまわっている。

ツメナシカワウソはアシやガマなどが繁茂する比較的浅い水域を好むようで、主に魚やカニなどの甲殻類を食べるが、カエルやタコ、 貝類や爬虫類、カモ類などの鳥類なども食べる。

水かきを持たないためか、獲物は手の指を器用に使って捕らえている。

指先の感覚は優れていて、泥底の中に潜んでいるワーム類などもうまく探り出してしまうが、この習性の為に爪が退化して、指先の感覚が優れるようになったとも言われている。

水中では水深1.5m程の深さまでで獲物を獲ることが大半で、小さな魚などは水中で食べてしまうが、大きな魚などは浅瀬や岸に上がってから食べる。

また、獲物を追うときや危険から逃れるときなどの泳ぐ速さは、時速15km程になると言われている。

ツメナシカワウソは倒木の下などに巣穴を掘ることが多いが、獲物を獲ったり、外敵からすぐ逃げることができるよう、巣穴は水辺の近くにつくり、50mと離れることはない。

巣穴は深さ3m程で、しばしば乾燥した植物が敷かれている。
緊急の時以外は、日光浴などをして、濡れた毛皮を乾かしてから巣穴に入る。

外敵は大型のニシキヘビワニなどで、それらの外敵に出会うと鋭い鳴き声をあげ、威嚇すると共に近くの仲間に警告する。

しかし、最大の外敵は人間で、柔らかい毛皮を目的とした狩猟や、近年の森林開発などによる生息地の減少などによって、個体数は減少している。


ツメナシカワウソの繁殖・寿命

ツメナシカワウソの繁殖期は地域によって異なるが、繁殖は乾季に行われることが多く、出産は雨季のはじまりと一致している。

雌の平均的な妊娠期間は63日程で、1産1~5子、ふつうは2~3子を出産する。

生まれたばかりの子どもの体重は200g程で、目は閉じている。
生後2週間を過ぎる頃には目は開き、成長は早く、この頃には1400g程に成長する。
また、育児は雌が行い、45~60日程は授乳期間がある。

雌雄ともに1年程で性成熟し、野生下での寿命は10~12年程度と考えられているが、飼育下では15~20年近く生きると言われている。


ツメナシカワウソの保護状況・その他

ツメナシカワウソは広く分布しているが、毛皮を目的とした狩猟や、近年の開発などによって生息環境が劣化や減少したりしている。

それに伴い個体数も減少しているが、ツメナシカワウソは人工の漁場で餌を探すこともあって、害獣とされたり、網に絡まったりすることもある。

現在、国際自然保護連合では準絶滅危惧種(NT)に指定しているが、更なる生息地の減少などが心配されている。

尚、ツメナシカワウソには次の亜種が知られているが、具体的な分布域などははっきりしない。

Aonyx capensis capensis (Cape clawless otter)
基亜種

A. c. hindei (East African clawless otter)

A. c. meneleki (Ethiopian clawless otter)

A. c. microdon (West African clawless otter)

A. c. philippsi (Lake Victoria clawless otter)
ケニアやタンザニア、ウガンダなどのビクトリア湖周辺

また、最近までコンゴツメナシカワウソ(Congo clawless otter)も亜種・A. c. congicaとされていたが、現在は別種・A. congicusとしてとらえられている。

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