フクロモモンガは国内に生息しているモモンガによく似ているが、モモンガはリス類などと同じげっ歯類に属しているが、フクロモモンガの雌にはカンガルーやコアラなどと同じように育児嚢があり、有袋類に属している。 ニューギニア島とその付近の小島やオーストラリア北部および東部の他、タスマニア島などに分布していて、ユーカリやアカシアの多い森林地帯に生息し、ほとんど樹上生活をしている。 毛は密生していて、普通は背面は灰色っぽく、鼻から腰にいたる黒い帯があり、腹部は淡色をしている。 四肢には5本の指があるが、後肢の第二指と第三指は癒合している。 目と耳は大きく、前肢の第5指から後肢のくるぶしまで飛膜があり、これによって樹間を滑空することが出来る。 また、尾は体長よりも長く、樹上でのバランスを取るのに役立っている。 夜行性の動物で、夜間に昆虫やその幼虫、小鳥、クモ類などのほか、花やつぼみ、果汁、樹液などを採食する。 また、樹上ではきわめて敏捷で、飛膜を使って巧みに木から木へと移動するが、滑空時の距離は50m程にも達し、時には150m程も滑空すると言われている。 鳥のように飛翔することは出来ないが、滑空は外敵から逃れる時に役立っている他、採食の時間を有効に使うことにも役立っている。 巣は樹洞内につくり、普通は一匹の雄をリーダーとし、数匹の雌と幼獣からなる7匹程度の群れで生活している。 はっきりとした縄張りをもつ事はないが、雄のフクロモモンガは唾液や臭腺によってマーキングする。 外敵は他の肉食の哺乳類やオオトカゲ、フクロウなどの大型の猛禽類などだが、驚いた時にはキイキイというような声を上げる。 しかし、フクロモモンガは体が小さい上に夜行性であるため、野生ではかなり見つけにくい。 決まった繁殖期は見られず、妊娠期間16日前後で、ふつうは1産1~2子を出産する。 生まれたばかりの子どもの体重は0.2g程しかなく、70日程は育児嚢で育てられる。 子どもは生後4ヶ月ほどで独立するが、群れから完全に独立するには更に半年ほどかかる。 野生での寿命は7~8年程度、飼育下では12年程度と言われているが、飼育下の中には17年を超えるものが記録されている。 農地の拡大や森林火災などによる生息地への影響が考えられているが、現在のところ、フクロモモンガの生息数は安定していると考えられている。 フクロモモンガ科の動物へ / このページの先頭へ |
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フクロモモンガ