ボンゴは大変美しいレイヨウで、アフリカのギニアからシエラレオネを経てベナンにかけての西アフリカと、カメルーン東部やコンゴ共和国北部、ガボンの北部や南アフリカ共和国南東部、スーダン南西部、コンゴ民主共和国などに分布している。 毛色は赤みを帯びた栗色で、体には10本から12本程度の白い帯がある。 また、胸には三日月状の白い斑が見られ、毛は短い。 四肢の外側は暗い色だが、内側は白く、背中の真ん中に沿ってタテガミのような少し長い毛がある。 目の上から鼻先にかけては色が濃いが、目の下の明るい縞が印象的である。 耳はかなり大きく、木の葉のような形をしている。。 ボンゴには雌雄ともに角があり、コルクの栓抜き状にほぼ一回転し、その先端は黄色を帯びている。 この角は平均して80cm位だが、長いものでは1m程にもなり、とても見事である 角の形や顔の印象などはシタツンガによく似ているが、シタツンガは雄だけに角があり、ボンゴのように体にはっきりとした縞も見られない。 また、ボンゴは雄の方が体が多く、大きいものだと体長が3m、体重は400kg程度になるものもいるが、体色は雌の方が鮮やかである。 西アフリカに分布しているものは低地の森林地帯などに生息しているが、東アフリカのものは低木地帯のほか、海抜2000~3000mの涼しい高地の森林などにも生息し、雨季は比較的低地で生活するが、雨の少ない季節には樹木の多い高地に移動する。 森の中で5~8頭程度の少数の群れで生活しているが、稀に20~50頭程が集まることがあるほか、年をとった雄はふつうは単独で生活する。 昼夜共に活動するが、朝や夕方に活発に行動し、日中は休んでいることが多い。 主に木の葉や木の根、樹皮、果実などを食べるが、前足を木にかけて、かなり高いところの葉も食べる。 また、ボンゴはミネラル補給の為、定期的に塩舐めすることも知られている。 ボンゴはとても注意深く、ヒョウなどの外敵や危険を感じるとすばやく森の中に逃げ込むが、走るときには角を背中につけるようにして首を反らし、角が木の枝などに引っかからないようにして走る。 繁殖期は10~1月頃に多く見られ、妊娠期間9ヵ月程で、ふつうは1産1子を出産するが、稀に2子を出産する。 生まれたばかりの子どもの体重は19~20kg程度で、半年ほどは授乳期間がある。 雌雄共に2~2年半ほどで性成熟し、飼育下での寿命は18~20年と言われている。 また、ボンゴはジャイアントパンダ、オカピ、コビトカバと共に、世界の四大珍獣に数えられることがあるが、近年では密猟や生息地の開発や破壊などによって、ボンゴの個体数は減少している。 現在、ボンゴは国際自然保護連合(IUCN)の保存状況評価によって、準絶滅危惧種(NT)としてレッドリストに指定され保護されているが、更なる生息数の減少も懸念されている。 また、ケニアの山地などに生息し、ボンゴの亜種とされるマウンテンボンゴ(Tragelaphus eurycerus isaaci)も個体数が少なく、現在はアバーディア保全地域に残っているのみと言われていて、一層の保護が求められている。 ウシ科の動物へ / このページの先頭へ |
Private Zoo Gardenは、国内の動物園で会える動物たちを紹介している、インターネット動物園です。 今後とも園内の充実を図っていく予定ですので、動物図鑑や写真集などとして、是非利用してください。 |
このページの先頭へ |
ボンゴ