ニシアフリカコビトワニ さんのプロフィール |
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ニシアフリカコビトワニはクロコダイル科に属している小型のワニで、別名・ニシアフリカコガタワニとも呼ばれている。 名前のように、西アフリカの森林内を流れる河川などに生息していて、普段は単独で生活している。
ニシアフリカコビトワニの分布域・生息環境 ニシアフリカコビトワニは、サハラ砂漠より南のセネガルからギニア、コートジボワールなどを経て、カメルーンや中央アフリカ共和国、ガボン、コンゴ共和国辺りにかけての西アフリカに分布している。 河川や湖沼、マングローブ林などに生息していて、氾濫原などにも生息している。 開けた環境で見られることは少なく、森林内を流れる河川の支流などで多く見られる。 ニシアフリカコビトワニの大きさ・特徴 ニシアフリカコビトワニは、コビトカイマンなどと共に、現存するワニの仲間の中では最も体が小さく、大きいものでも全長1.9m程で、1.6mを超えるものは珍しいとされている。 吻は広くて短く、メガネカイマンのような形をしているが、吻端はやや細くて反りあがっている特徴がある。 他のワニに比べると目が大きいことも特徴になっていて、目と鼻孔は直線状に並んでいて、体を完全に水中に沈めても、獲物を探し出すことができる。 また、頸鱗板(首の背面にある盾状の鱗)は4枚で、よく発達している。 四肢の爪は鋭く、後肢には小さいながら水掻きがあるほか、背中中央の2列の脊鱗板はやや大きく、尖っている。 概して、体は小さいが全体に重々しく、がっしりとした体つきをしている。 体色は暗い茶褐色や黒褐色のような色合いで、背中と脇は黒っぽい。 腹面は黄色っぽくて、黒色の斑が散在しているが、子どもや若いものには背側に不規則な淡い斑がある。 ニシアフリカコビトワニの生態・生活 ニシアフリカコガタワニは、主に熱帯雨林内を流れる河川や池、沼、雨季に現れる氾濫原などに生息している。 ヨウスコウワニやメガネカイマン、ブラジルカイマンやシャムワニなどのような淡水性のワニで、河川では川幅が広くない支流などに多いが、時には汽水域で見られることもある。 普段は単独で生活していて、日中は岸に掘った巣穴や、水辺にある木の根の間などで過ごしていて、主に夜間に活動することが多い。 他のワニ類と同様、魚類や甲殻類、両生類や爬虫類などのほか、昆虫類や水辺に近づいてくる鳥、ネズミなどの小動物など、様々なものを食べる。 しかし、性質はおとなしく、人を襲うようなことはないと言われている。 また、コンゴ盆地に生息しているものは、年間を通して獲物が変化する傾向があり、生息地に魚が流入する雨季にはこれらを多くとらえるが、乾季には、主に甲殻類を食べる傾向がある。 歯は鋭く顎の力も強いが、噛むことができないので、獲物は引き裂くようにして丸呑みにする。 また、歯は下から押し出すように成長し、古い歯は徐々に置き換えられていく。 ニシアフリカコガタワニは陸上性が強いと言われていて、雨季や湿度の高い季節には、夜間に広範囲を動き回るが、乾季や水のないようなところでは、それほど動き回るようなことはない。 外敵はより大きなワニが挙げられるが、子どもや卵は猛禽類や哺乳類などに襲われることがあるほか、地域によっては食用としての狩りも行われている。 皮も利用されるが、硬くて品質はよくないとされている。 ニシアフリカコビトワニの繁殖・寿命 ニシアフリカコビトワニの繁殖期は3~5月、地域によっては6月頃にかけて見られ、繁殖は一夫多妻で行われる。 雌は植物を利用して、水辺の近くに産卵のための塚状の巣をつくり、一度に10個程の卵を産むが、多いものは20個ほども産卵する。 卵は85~105日程で孵化するが、巣を作っている植物は徐々に腐敗していき、その過程で発する熱は卵を保温する効果があると考えられている。 また、雌は卵が孵化するまでのあいだ巣を守る習性があるが、ニシアフリカコビトワニの雌は、口内で卵の殻を軽く噛み割って孵化を助け、孵化した子どもを水辺まで運んでいくことが知られている。 卵は3ヵ月前後で孵化し、生まれたばかりの子どもは全長25~28cm程の大きさがある。 子どもは数週間ほどの間は親の近くに留まっているが、その後、独立していく。 雌雄共に4~5年程で性成熟し、寿命は長く、40~70年程と言われている。 ニシアフリカコビトワニの保護状況・その他 この他、ニシアフリカコビトワニは、クロコダイル科の他の仲間と同様、過去6,500万年の間にほとんど変化しなかった古代の種とされているが、近年は生息数が減少していて、現在、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストに絶滅危惧種(VU)として指定されている。 個体数減少の主な原因は、肉を目的とした狩猟や近年の開発などによる生息地の減少と考えられているが、ガンビアやリベリアなど、一部の地域では個体数が著しく減少していて、地域的に絶滅しているとも言われている。 尚、ニシアフリカコビトワニには、西アフリカに広く分布している基亜種・O. t. tetraspis と、コンゴ民主共和国北東部の熱帯雨林に生息する亜種・O. t. osborni ( Congo dwarf crocodile / コンゴコビトワニ)の2亜種が知られているが、コンゴコビトワニを独立種・Osteolaemus osborni とする場合もある。 また、ニシアフリカコビトワニには、この他にも1、2の亜種(あるいは独立種)があるとも考えられているが、詳しいことは今後の研究に委ねられている。 |
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