ボンネットモンキーはインド南部に分布しているオナガザル科のサルで、常緑林や落葉広葉樹林などに生息している。 低地から標高2,000m位までの山岳地帯で見られるが、沿岸部などでも見られ、さまざまな環境に適応している。 全体に細っそりとした小型のサルで、尾は体長と同じくらい長い。 毛は背面が褐色、茶褐色、灰褐色などで短く、腹部は白っぽい。 頭部には両側に分かれた皿状の毛があり、これが婦人帽(ボンネット) を思わせることから名前が付けられている。 インドではよく見られるサルで、半樹上性の生活をしている。 ボンネットモンキーは、ふつう10~40頭程の群れで暮らしているが、ときには60頭を超える群れをつくるこもある。 ニホンザルのような支配階層をもつ社会を形成しているが、ニホンザルほど厳しい階級はないとされている。 主にイチジクなどの果実や木の実、木の葉、バッタなどの昆虫や鳥の卵、トカゲなどを食べるが、ボンネットモンキーは村や町の中などにも住んでいることがあり、これらのものは人が出した残飯などにかなり依存している。 また、ボンネットモンキーは寺院などでハヌマンラングールなどと共存していることもあるが、これは食性が異なっているからとも考えられているが、寺院などに見られるものは、観光客が与える餌の割合も大きい。 ときには農作物を荒らしたり、商店の品物をとっていくこともあり、町やその周辺に生息しているものは人との関わりが多く、半野性的な生活をしているとも言える。 外敵はヒョウやトラ、イリエワニ、大型のニシキヘビなどで、危険が迫ると鋭い警戒音を発して仲間に知らせ、樹の上に駆け上がる。 ボンネットモンキーには決まった繁殖期は見られないが、繁殖の多くは9~10月頃に見られると言われている。 雌は妊娠期間24週前後で、ふつうは1産1子を出産し、子どもは6~7ヶ月ほど授乳され、1年程で独立する。 雌は3年前後で性成熟し、4年目には初子を出産する。 雄も3年程で成熟するが、完全に性成熟するのは4~5年と考えられている。 また、野生での寿命は20~25年程度、飼育下では寿命は25~30年程と言われている。 このほか、現在のところ絶滅の恐れはないとされているが、開発による生息地の減少などが心配されている。 オナガザル科の動物へ / このページの先頭へ |
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ボンネットモンキー