ハヌマンラングール さんのプロフィール |
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ハヌマンラングールはインドの大部分に分布しているオナガザル科のサルで、半樹上性の生活をしている。 森林やその周辺などに生息しているが、インドでは宗教的に大切にされていて、都市部の寺院などにも生息している。
ハヌマンラングールの分布域・生息環境 ラングールの仲間は、インドを中心にして、バングラディシュ西部からパキスタンのインダス川まで広がっていて、スリランカにも分布している。 更に、ヒマラヤ山脈の北部では、インドのカシミール地方からネパールやブータン、チベットなどに分布している。 この内、ハヌマンラングールはヒマラヤ山脈より南のインドの大部分に分布していて、クリシュナ川の南辺りまで分布している。 また、バングラデシュ西部にも分布しているが、これはヒンドゥー教の巡礼者によって持ち込まれたものが繁殖したものと考えられている。 さまざまな森林地帯や疎林などに生息しているが、インドでは一部の都市部にも生息している。 ハヌマンラングールの大きさ・特徴 「ラングール」とは「痩せたサル」という意味で、ハヌマンラングールもほっそりとした体つきをしていて、四肢も細長い。 雄は雌よりもやや体が大きく、平均した体長は雄が65cm、雌は58cm程で、体重は雄で13kg、雌で10kg程の体重がある。 雌雄ともに、尾は体長よりもかなり長く、歩くときにはいつも高くかかげている。 体毛は灰色や褐色を帯びたような灰色で、顔と四肢の先は黒い色をしている。 また、眉の部分とあごが突き出ていて、頭頂の毛は中心から放射状に伸びている。 ハヌマンラングールの生態・生活 ハヌマンラングールは主に森林地帯の水辺の近くを好んで生息しているが、生息域が広く、草原や岩地などでも見られる。 また、地域によっては村や町にも生息していて、現地では「神に仕えるもの」として大切にされていることから、寺院などでもよく見かけられる。 一頭の雄と複数の雌、または複数の雌雄などの群れで生活していて、若い雄は雄だけの群れをつくっている。 時には群れの数が100を超えることもあるが、雄は単独で生活しているものも見られる。 ハヌマンラングールは、ダスキールトンやフランソワルトンなどと共に「リーフイーター」と呼ばれるサルの仲間で、主に木の葉を食べる。 果実や花なども食べるが、木の葉は食べ物の50~60パーセントを占めると言われている。 また、時には昆虫なども食べ、食料が少ない時期には木の枝や樹皮などを食べる。 しかし、都市部などに生息しているものは、人から果実や野菜を与えられることもあり、一部の群れはそれに大きく依存している。 耕作地周辺などに生息している群れも、農作物からかなりの食べ物を得ていると言われている。 ハヌマンラングールは日中に活動し、地上と樹上の両方で生活しているが、樹上での動きは敏捷で、7~8mも離れた木へも跳び移ることができ、木登りもうまい。 地上にいることも多く、地上でもかなりの速さで駆けることができる。 また、休んでいる時は互いに毛づくろいなどをしているが、雌は雌雄を問わずに毛づくろいをするが、雄は互いに毛づくろいをすることはない。 しばしばボンネットモンキーの群れと一緒いることもあるが、これは食性などが異なっているからで、ハヌマンラングールはアカゲザルと毛づくろいする様子も観察されている。 また、アクシスジカともしばしば共存しているようで、互いに外敵に対する警戒音などに反応すると言われている。 行動範囲は地域や食糧事情、季節などによって変化するが、概ね0.07~22平方km程と言われている。 ふつうはこの行動範囲から離れることはないとも言われていて、雄だけの群れはより広い行動範囲をもっているとも考えられている。 外敵はヒョウやトラ、オオカミやドールなどで、夜間はこれらの外敵を避けるため、森林の上層で休む。 ハヌマンラングールの繁殖・寿命 ハヌマンラングールの繁殖期は地域によってやや異なるが、7~10月頃にかけて多く見られる。 繁殖は一夫多妻で、雌は妊娠期間は200~210日程で、ふつう1産1子、時に2子を出産する。 育児は母親によって行われるが、母親以外の雌も子育てを手伝うことがある。 離乳は生後8か月頃からはじまり、1年を過ぎるころには離乳し、自立した生活を送るようになる。 雌は3年、雄は5~6年ほどで性成熟するが、雄はこの頃には群れを離れていく。 飼育下での寿命は30年を超えるが、野生下での寿命ははっきりせず、雄は18年、雌は30年程の寿命があるとも言われている。 ところで、コロブスの仲間は雌が求愛行動を起こすことが知られているが、ハヌマンラングールの雌にも繁殖の準備ができていることを雄に伝えるプレゼンテーションと呼ばれる行動が観察されている。 また、群れの中の雌の順位は、若い成熟した雌が上位で、年と共に順位が下がると言われている。 ハヌマンラングールの保護状況・その他 ハヌマンラングールは、ヒンズー教では神聖な動物とされていることもあり、都市部を含むインド国内に広く分布している。 様々な環境に適応していることもあり、現在のところ絶滅の恐れはないとされている。 しかし、森林火災や開発による生息地の減少などが心配されていて、イヌによる攻撃や、作物に害を与えるとして駆除されることもある。 尚、ハヌマンラングールは以前はゲレザ科として扱われていたが、現在はオナガザル科に分類されている。 |
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