動物図鑑・ミナミアメリカオットセイ

ミナミアメリカオットセイ

ミナミアメリカオットセイさんのプロフィール


動物図鑑・ミナミアメリカオットセイ
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和 名 ミナミアメリカオットセイ
分 類 食肉目・アシカ科
学 名 Arctocephalus australis
英 名 South American fur seal
分布域 南米の沿岸辺り
生息環境 沿岸から沖合い
体 長 雄で 1.5~2m 程度、雌で 1.2~1.5m 程度
尾 長 極めて短い
体 重 雄で 150~200kg 程度、雌で 30~60kg 程度
ミナミアメリカオットセイは、名前のように、南アメリカ南部などの沿岸域に生息している。

普段は沖合の海にいることが多いが、繁殖期には陸に上がって非常に大きな群れをつくり、雄は雌を誘い込んでハーレムをつくる。
●分布域・生息環境
●大きさ・特徴
●生態・生活
●繁殖・寿命
●保護状況・その他

●写真ページ


ミナミアメリカオットセイの分布域・生息環境
オットセイの仲間は北半球に分布するものと南半球に分布するものがいるが、ミナミアメリカオットセイは、南アメリカの太平洋側、ペルー南部からチリを経て、大西洋側のアルゼンチンからウルグアイ、ブラジル南部にかけて分布している。

フォークランド諸島やスタテン島、エスコンディーダ島などでも見られ、沿岸から沖合いにかけて生活している。


ミナミアメリカオットセイの大きさ・特徴

ミナミアメリカオットセイの体の大きさは地域によって差があるが、一様に雄の方がかなり体が大きく、首や肩などもがっしりとしている。

雌では体長1.4m、体重が50kgのものは大きいとされるが、雄では体長1.9m、体重は200kg程にまで成長する。

雌雄とも、体には脂肪が蓄えられていて、寒さから体を守ったり、水中での浮力を与えたりしている。

体は水の中での生活に適した細長い紡錘形で、吻は尖っていて、鼻孔は口より先にあり、前向きに開いている。
耳は長くて耳たぶ(耳介)があり、水の中では鼻と耳を塞ぐことができる。

四肢には5本の指があるが、いずれも水かきで繋がっていて、魚のヒレのようになっている。
また、尾はきわめて短く、後肢の間に隠れている。

毛は密生していて、雄の毛色はふつう濃い灰色や暗褐色で、首や肩などの毛が長くなっている。

雌や若い雄などは暗い茶色や灰色を帯びた黒色で、胸が黄褐色や灰色などをしている。

一見してカリフォルニアアシカなどに似ているが、頭部は丸くて、吻は短く尖っている。

体は小さいが、耳が大きいほか、ミナミアメリカオットセイには下毛があり、毛はアシカよりも長くて良質とされている。


ミナミアメリカオットセイの生態・生活

ミナミアメリカオットセイは、普段は5~20頭ほどの群れをつくって、海と海岸の両方で生活している。

しかし、繁殖期以外は海の中にいることが多く、眠るときも海上に浮かんで眠っている。

陸の上では海に近いところに留まっているが、日中は強い日差しを避けて、岩影や海岸にある洞窟などで過ごしていることが多い。

陸上での動きは素早くはないが、アザラシ類とは違い、四肢で体を支えて歩くことができ、時には15m程の高さの岩場に登っているようなこともある。

一方、水の中での動きは敏捷で、ヒレ状になっている四肢を使って巧みに泳ぎまわる。

普段はゆっくりと遊泳しているが、獲物を追うときなどの泳ぐ速さは時速20~25km程に達すると言われている。

ミナミアメリカオットセイは潜水能力にも優れ、水深170m辺りまで潜ることができ、7分程のあいだは水中に留まることができる。
遊泳力にも優れていて、海岸から600km程も離れた場所で観察されている。

採餌は主に夕暮れや明け方に行われ、魚類のほか、エビやオキアミなどの甲殻類、イカなどの軟体動物などを食べる。

しばしば群れで獲物を追うことがあるが、単独で採餌することも多い。

外敵はホオジロザメやシャチオタリアなどだが、ミナミアメリカオットセイは繁殖地では大きな群れになるため、あまり個体数が多いと、生まれた子どもが踏みつぶされたり、母親とはぐれてしまうようなこともある。


ミナミアメリカオットセイの繁殖・寿命

ミナミアメリカオットセイの繁殖期は10~12月頃で、この頃には、雌雄共に海岸に集まってきて大きな群れをつくる。

繁殖は一夫多妻で行われるが、雄は先に上陸して、雌の獲得と繁殖のために必要な縄張りを獲得する。

この時には雄同士が互いに争い、優位な雄が多くの雌と広い縄張りをもつことができる。

雌は雄よりも遅れて陸に上がり、出産に適した場所を選ぶ。
その為、出産に都合のよい場所を獲得した雄が、より多くの雌を獲得することにもなる。

また、雌は上陸した後にすぐに出産するが、ミナミアメリカオットセイの妊娠期間は11~12ヶ月だが、3~4ヶ月の遅延着床の期間が含まれているので、繁殖期と出産期が重なっている。

雌はふつうは1子を出産し、出産後7~10日程で交尾を行う。

生まれたばかりの子どもは体長60~65cm程度、体重は3.5~5.5.kg程で、毛色は黒く、生後3~4ヶ月で親と同じような色になる。

雌は数日間を海で過ごし、その後、子どもの世話をするために数日間は陸に留まるといった生活を送る。

また、育児は雌が行い、雄が手伝うことはないが、雄は雌や縄張りを守るために、繁殖期は採餌することがなくなってしまう。
その間は蓄えた脂肪で生活するので、体重は大きく減少する。

子どもは生後3~4週間ほどで海に入れるようになり、2ヵ月を過ぎる頃には上手く泳げるようになる。

授乳期間はふつう半年から1年程だが、時に3年程の長さがあるとも言われていて、その場合、雌は同時に2子を育てることになる。

雌は3年程で性成熟するが、雄はそれよりも遅く、5~7年程で性成熟する。
しかし、雄の実際の繁殖はそれより遅く、体が十分に大きくなってから行われる。

ミナミアメリカオットセイの野生での寿命は詳しく知られていないが、12~15年程度ではないかと言われている。
一方、飼育下での寿命は、雌で30年、雄で20年程の長さをもっている。


ミナミアメリカオットセイの保護状況・その他

ミナミアメリカオットセイは、かつては食用や良質な毛皮を目的とした乱獲により、一時は著しく生息数が減少した時期があった。

その後、保護政策などにより生息数は回復し、ウルグアイやフォークランド諸島では大きな群れが観察されるようになっている。

現在のところ、ミナミアメリカオットセイは絶滅の恐れがないとされているが、かつての石油タンカーの事故による油の流出もあり、海洋汚染などが心配されている。

尚、ミナミアメリカオットセイには、次の2亜種が確認されている。

・Arctocephalus australis australis フォークランド諸島に分布する基亜種
・A. a. gracilis 南アメリカ沿岸域全般に分布

また、ニュージーランドオットセイ (Arctocephalus forsteri) とされる種は、ナミアメリカオットセイの亜種とも考えられている。

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