チュウゴクオオカミは分布域の広いハイイロオオカミ(タイリクオオカミとも)の亜種で、別名チベットオオカミとも呼ばれている。 オオカミとしては中型で、朝鮮半島や中国、ロシア南西部、モンゴルなどに分布しているが、チベットやネパール、ブータン、インドのヒマラヤ地方などにも分布している。 森林や山岳地帯に生息しているが、砂漠地帯や標高4000mもの高地にも生息していて、チュウゴクオオカミは密で軟らかく、長い毛をしている。 毛色は白や灰色、黄色や茶色、黒色など、ほかのオオカミと同様で変化があり、ふつうはこれらの色が混ざっているほか、季節によっても変化がある。 群れでの生活を営むこと、縄張りを主張することなど、チュウゴクオオカミの習性は他のオオカミと同じで、食性も変わることがない。 ふつうは5~10頭程の「パック」と呼ばれる家族単位の群れで生活しているが、時には家族以外のものも群れに入っていることがある。 主に夜間に活動するが、日中も活動し、木の洞や岩の割れ目などを住処にしている。 植物質のものも少しは食べるが、主にウサギやモンゴルマーモットなどの小動物のほか、シカやイノシシ、バーラルなどの大きな哺乳類も倒してしまい、時にはヤギやヒツジなどの家畜を襲うこともある。 狩りは単独や、大きいものを倒す時は群れで行われるが、獲物を狙うときの駆ける速さは、時速65km近くになると言われている。 一夫一婦で、繁殖は春に見られる。 妊娠期間は2ヵ月程で、ふつうは2~6子を出産する。 生まれたばかりの子どもの体重は500g程で、2ヵ月程で離乳する。 雌雄共に2~3年で性成熟し、寿命などもハイイロオオカミと同じで、野生では10年程度、飼育下では15年、長くて20年程度と言われている。 尚、チュウゴクオオカミと同じハイイロオオカミの亜種であるニホンオオカミ (ホンドオオカミ / Canis lupus hodophilax) は、北海道を省く国内に生息していたが1905年に奈良県で捕獲されたものを最後に絶滅している。 ニホンオオカミはオオカミの仲間でも最小のもので、体長が95~114cm、尾長30cm程で、中型の日本犬程度の大きさであったと言われている。 また、北海道や樺太に生息していたエゾオオカミ (Canis lupus hattai) も同時期に絶滅したと考えられているが、サハリンや千島に生息しているオオカミは、エゾオオカミと同じ亜種であるという説もある。 イヌ科の動物へ / このページの先頭へ |
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チュウゴクオオカミ(チベットオオカミ)