動物図鑑・ラーテル

ラーテル

ラーテルさんのプロフィール


動物図鑑・ラーテル
動物図鑑・ラーテル1動物図鑑・ラーテル2
和 名 ラーテル
分 類 食肉目・イタチ科
学 名 Mellivora capensis
英 名 Honey badger / Ratel
分布域 西アジアからアフリカなど
生息環境 森林やサバンナ、藪地や岩の多い丘陵地帯など
体 長 60~70cm 程度
尾 長 20~30cm 程度
体 重 8~12kg 程度
ラーテルはイタチの仲間で、インド辺りからアラビア半島を経て、アフリカ大陸などに広く分布している。
普段は単独で生活していて、広範囲を移動する生活を送っている。
●分布域・生息環境
●大きさ・特徴
●生態・生活
●繁殖・寿命
●保護状況・その他


ラーテルの分布域・生息環境
ラーテルは、インドやネパールからイラン、イラク、アラビア半島などのほか、トルクメニスタンやウズベキスタンなどにも分布している。

また、モロッコ南部やアルジェリア南西部などのアフリカ北部や、サハラ砂漠より南のアフリカの大部分に広く分布している

ラーテルは低地から山地にかけて生息していて、標高4000m辺りにも姿を見せる。
さまざまな環境に適応していて、森林や疎林、湖畔林や河川林などのほか、草原や岩の多い丘陵地、半砂漠地帯などに生息している。


ラーテルの大きさ・特徴

ラーテルは体長60~70cm、体重は8~12kg程で、体は雄の方が雌よりも大きい。

また、分布域が広いことから体の大きさには差があるが、アフリカに分布するものは、アジアのものよりも大きくなっている。

体つきはアナグマに似ていて、全体に頑丈で重そうな体つきをしている。
四肢は太くて短く、頭部は平たく、吻はとがっている。
尾も短く、肛門の近くには臭腺がある。

また、体の皮膚は厚いが、ダブついていて緩くなっている。

毛色は、四肢や腹側は黒っぽく、頭部から背、尾の付け根にかけては霜降りの灰色や白っぽい色をしているのが特徴になっている。

しかし、ラーテルの毛色には変化があり、全体に黒っぽいものや、尾の上側にかけても白っぽいものなども見られる。


ラーテルの生態・生活

ラーテルは熱帯から亜熱帯にかけての森林や草原、サバンナや藪地、岩の多い丘陵地帯など、さまざまな場所に生息していて、エチオピアでは標高4000m程の高地でも見られる。

また、地中海沿岸やサハラ砂漠のもっとも乾燥した砂砂漠では見られないが、その周辺地域にも生息している。

ラーテルは普段は単独で生活していて、広い範囲を移動しながら生活している。

常に動き回っていて、雄は1日に25km、雌で10km程の距離を移動すると言われている。
移動するときは速足で移動し、1日に数十キロほどを移動することもある。

行動範囲は地域や季節によって異なるが、カラハリ地域南部での雄の行動範囲は平均540平方km、雌で125平方km程度と言われていて、雄の行動範囲の一部には複数の雌の行動範囲の一部が含まれている。

また、尿などで臭いを付けて縄張りを主張するが、行動範囲が広いことから、雄同士の行動範囲も一部が重なっていることがある。

ラーテルは日中に活動するが、人との接触が多いところでは夜行性になる傾向がある。

巣穴は岩穴や岩の割れ目、樹洞などを利用することもあるが、ふつうは地面に1~3mほどの穴を掘って巣穴にする。

主として肉食性で、小型のげっ歯類やヘビトカゲカエルなどを食べるが、果物や木の根、球根などの植物質のものも食べ、季節や地域によってさまざまなものを食べる。

四肢には丈夫な鉤爪をがあり、リスなどは巣穴を掘って捕らえるほか、顎の力も非常に強く、カメなども難なく食べてしまう。
木登りも巧みで、鳥やその卵なども食べるが、大きな毒蛇なども食べてしまう。

肉や皮、体毛や羽毛、骨まで、すっかり食べてしまい、時には家畜や家禽を襲うこともある。

性質はかなり荒く、倒すことはないが、いきなり穴から飛び出してウマやスイギュウ、レイヨウなどの大型動物にも襲いかかることがあり、同科のクズリなどよりも攻撃的だと言われている。

重そうな体つきにもかかわらず、動きは敏捷で、獲物をとらえる時などの走る速さは時速30km程になると言われている。

ところで、ラーテルはミツバチやその幼虫、蜂蜜などを好むことから、英名では「Honey badger」と呼ばれているが、ラーテルはキツツキ目のミツオシエ科の鳥の鳴き声によって、ミツバチの巣を探し出すと言われている。

これは一種の共生関係で、ラーテルは蜂の巣を掘り返して蜂蜜にありつき、ミツオシエはラーテルが食べ残した蜜を食べるという、密接な関係にあるとされているが、はっきりとした確証は得られていない。

気が荒いこともあって、外敵はほとんどいないが、ライオンヒョウブチハイエナなどに襲われることがある。

しかし、ラーテルの皮膚は非常に厚くて緩んでいるので、体をひねって身をかわし、素早く反撃に出て、しばしば相手を追い払ってしまう。

また、脅かされたり、相手が迫ってくると、よく発達した肛門腺から悪臭を帯びた液体を噴射することもある。


ラーテルの繁殖・寿命

ラーテルの繁殖期は分布域が広いことから変化があるが、アフリカ南部では主に9~12月頃に見られる。

繁殖は巣穴の中で行われることから、詳しい様子は分かっていないが、雌雄共に複数のものと交配し、決まった繁殖形態は見られないと言われている。

雌の妊娠期間は50~70日程で、1産1~2子を出産する。
生まれたばかりの子どもは無毛で、目は開いていない。

育児は雌によって行われ、子どもは3ヶ月ほどの間は巣穴の中で育てられる。
この間、平均3日ほどの間隔で、母親は子どもを口でくわえて別の巣穴に移動する。

子どもは生後3ヶ月を過ぎる頃には固形食を食べるようになり、この頃には親と同じ毛色になり、子どもも自ら歩いて毎晩別の巣穴に移動するようになる。

1~2年程は親と一緒にいるが、雌は1~1年半、雄は2~3年程で性成熟する。

また、雌は性成熟する頃には独立して離れていくが、雄は成熟した後も、数ヶ月間ほどのあいだは親の元に留まることがある。

ラーテルの野生での寿命は短く、7~8年程度と言われているが、飼育下での寿命は長く、20~25年ほどの寿命がある。


ラーテルの保護状況・その他

ラーテルは分布域が広いこともあり、現在のところ絶滅の恐れはないとされている。
しかし、時には家畜や家禽を襲ったり、養蜂場を荒らしたりすることから害獣として駆除されることもあり、地域によっては個体数が減少している。

このほか、ラーテルには次の亜種が知られている。

Mellivora capensis capensis (Cape ratel)
アフリカ南部から南西部に分布する基亜種

M. c. abyssinica (Ethiopian rate)
エチオピア

M. c. buechneri (Turkmenian ratel)
トルクメニスタン

M. c. concisa (Lake Chad ratel)
アルジェリアからニジェール、マリ、チャド、スーダン、エチオピアなど

M. c. cottoni (Black ratel)
背中は完全に黒色で、ガーナやコンゴ北東部などに分布

M. c. inaurita (Nepalese ratel)
ネパールなど

M. c. indica (Indian ratel)
アフガニスタンやイラン(南西部を除く)、パキスタン西部、インド西部などの中央アジアや西アジアなど

M. c. leuconota (White-backed ratel)
背側は白色やクリーム色で、西アフリカやモロッコ南部などに分布

M. c. maxwelli (Kenyan ratel)
ケニア

M. c. pumilio (Arabian ratel)
アラビア半島南部

M. c. signata (Speckled ratel)
シエラレオネ

M. c. wilsoni (Persian ratel)
イラン南西部やイラク

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