動物図鑑・アナグマ

アナグマ

アナグマさんのプロフィール


動物図鑑・アナグマ
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和 名 アナグマ
分 類 食肉目・イタチ科
学 名 Meles
英 名 Badger
分布域 ヨーロッパからアジアの温帯域や日本の本州、四国、九州など
生息環境 主に森林地帯
体 長 40~90cm 程度
尾 長 11~20cm 程度
体 重 4~13kg 程度
アナグマの仲間はイタチ科のアナグマ属(Meles属)に属しているが、「アナグマ」という名前はイタチ科のブタバナアナグマ属(Arctonyx属)やイタチアナグマ属(Melogale属)の中にも見られる。

しかし、ふつう「アナグマ」と言えばアナグマ属のものを指しているので、ここでもイタチ科アナグマ属のものを取り上げている。
●分布域・生息環境
●大きさ・特徴
●生態・生活
●繁殖・寿命
●保護状況・その他

●写真ページ


アナグマの分布域・生息環境
アナグマ属(アナグマ)は、ヨーロッパからアジアにかけての寒帯から温帯域に広く分布していて、以前は単一種とされていたが、現在は次の四つの独立種としてとらえられていて、それぞれ分布域が異なっている。

Meles anakuma (Japanese badger)
日本の固有種(ニホンアナグマ)で、本州や四国、九州に分布している

Meles leucurus (Asian badger、Sand badger, )
アジアアナグマ、或いはスナアナグマと呼ばれていて、カザフスタンやキルギスタン、モンゴルや中国、朝鮮半島やロシアに分布

Meles meles (European badger、 Eurasian badger)
ヨーロッパアナグマ、またはユーラシアアナグマと呼ばれていて、ヨーロッパから西アジア、中央アジアなどに分布

Meles canescens ( Caucasian badger、Southwest Asian badger )
コーカサスアナグマと呼ばれ、地中海のいくつかの島やトルクメニスタンやキルギスタン、イランやアフガニスタンなどの西アジアに分布している

いずれも低地から山地の森林地帯や雑木林、草原やステップ、藪地などに生息していて、分布域が広い為、様々な環境で見られる。


アナグマの大きさ・特徴

アナグマは種によって大きさや毛色などがやや異なっていて、ニホンアナグマはアナグマの中では小型で、体長40~60cm、体重4~8kg程で、毛色はふつう茶色や赤褐色をしている。

アジアアナグマはヨーロッパアナグマよりは小型で、体長50~70cm、体重4~9kg程だが、大きい雄は体重13kg程に成長することもある。
5亜種が知られていて、毛色は灰褐色や赤褐色など、変化がある。

ヨーロッパアナグマは平均した体長が60~90cm程で、7~13kg程の体重があり、がっしりとした体格をしている。
4亜種が知られていて、秋には脂肪を蓄え、体重17kg程になるものも見られる。

コーカサスアナグマはヨーロッパアナグマよりもやや小型で、4亜種があると言われている。

体の大きさは、それぞれの種の中でもかなり変化があるが、平均した大きさはヨーロッパのものがもっとも大きく、国内に分布する二ホンアナグマはもっとも小さい。

しかし、アナグマはいずれも尾は短くて、四肢も太くて短い。
全体に幅広く頑丈な体つきで、ずんぐりとした印象を受ける。

また、四肢にはそれぞれに5本の指をもっているが、前足の爪はとても長くて、離れていてもよく目立つ。

毛色にも変化があるが、ふつうは背側が灰褐色や褐色などで、腹部と四肢は黒っぽく、口先から目、耳にかけて暗い縞があり、その間は白っぽくなっている。

アナグマは一見してタヌキに似ているが、顔や体の様子が違っている。
また、タヌキはイヌ科に属しているが、アナグマはテンカワウソなど同じイタチ科に属していて、盲腸はない。

ハナグマにも似た感じがするが、ハナグマはアライグマ科に属している。


アナグマの生態・生活

アナグマの仲間は、低地から山地の森林や雑木林、草原や藪地などに生息しているが、耕作地周辺などにも生息している。

クランと呼ばれる5~6頭程の家族群で生活しているが、時には20頭を超える大きな群れも見られる。

しかし、単独で生活しているものも見らるほか、二ホンアナグマは群れをつくることなく、普段は単独で生活している。

アナグマは主として夜行性の動物で、昼間は巣穴に潜んでいることが多い。
巣穴は水はけのよい斜面などを利用して、地下2~3mのところにつくられる。

内部は乾燥した木の葉などで清潔に保たれていて、大きいものでは長さが50mを超え、時には100m近くになるとも言われている。
入り口も複数設けられていて、幾世代にもわたる多数の集団で生活している。

この他にも単独でやつがいで生活するものの巣穴もあり、これらは家族で使うものよりは小さくて、ふつうは入り口もひとつだけ設けている。

また、アナグマが使わなくなった巣穴をキツネなどが利用することもある。

アナグマは主にミミズや昆虫類などを食べるが、カエルやトカゲ、ヘビなどのほか、モグラやウサギなどの小動物や鳥類なも食べる。

また、雑食性で、果実などの植物食も食べ、果物が豊富にある時期はその割合も多くなり、時にトウモロコシやライ麦畑などを荒らすこともある。

寒い地方に生息するアナグマは、クマのように冬に穴ごもりをし、秋には脂肪を蓄え、大きな雄では30kg程にもなる個体もいると言われている。

暖かい地方のものは冬でも活動するが、寒い時には巣穴に籠って寝ていることが多い。

行動範囲は地域環境や食糧事情などによって大きく変化するが、平均すると1~3平方km程度と言われている。

行動範囲は縄張りにも結び付いているが、アナグマは縄張り意識が強く、肛門腺や尾部下腺からの分泌液、尿などを樹木などにつけて縄張りを主張する。

分泌液を相手の体に擦り付けたりする習性もあるが、これは互いの識別やコミュニケーションの為と考えられている。

また、単独で生活している雄の行動範囲の一部は、しばしば複数の雌の行動範囲の一部と重なっている。

外敵はオオカミなどで、子どもはアカギツネや大型の猛禽類に襲われることもある。
しかし、一番の外敵は人間で、農作物を荒らす害獣として駆除される他、狩猟の対象にもなっている。

この他、アナグマは泳ぎもうまく、小さい時から飼うとよく慣れると言われている。


アナグマの繁殖・寿命

ヨーロッパに分布しているアナグマの繁殖期は周年見られ、特に決っていないが、繁殖の多くは冬の終わりから夏にかけて見られる。

雌雄共に複数のものと交配すると考えられていて、受精卵には遅延着床がみられるため、雌の妊娠期間は9~12ヶ月と長くなっている。

雌はふつうは3~4子、多ければ6子を出産し、生まれたばかりの子どもの体重は70~120g程で、目は開いていない。

育児は雌によって行われるが、前年に生まれた雌が育児に協力することもある。
子どもはひと月程で目が見えるようになり、3ヵ月頃には離乳し、巣穴から出てくるようになる。

雌雄共に1年半から2年程で性成熟すると考えられている。

アナグマの野生での寿命は10~15年程度と考えられているが、短いものは6年程度とも言われている。


アナグマの保護状況・その他

アナグマの仲間は分布域が広く、生息環境も多様であることから、現在のところ絶滅の恐れはないとされている。

しかし、地域によっては開発などによる生息地の減少が心配されていて、国内で見られる二ホンアナグマは、生息数が減少傾向にあると言われている。

この他、国内ではアナグマとタヌキの両方をムジナと呼び混同されることが多い。

また、アナグマの毛はあまり上質とは言えず、ブラシなどに使われるが、国内で俗にタヌキ汁と言われるものは、ほとんどがアナグマの肉を使ったものである。

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