キリンは動物園などでも人気のある動物で、およそ9種(あるいは12種とする場合もある)の亜種が知られているが、マサイキリンはアミメキリンと共に国内ではよく飼育されている。 ケニアからエチオピア、ソマリア、タンザニアなどのアフリカ東部に分布していて、別名・キリマンジャロキリンとも呼ばれている。 黄褐色の体に茶色の斑紋があり、一見してアミメキリンに似ているが、体にある斑紋は不規則な星型で色も薄く、毛はやや長いほか前角はあまり発達しておらず、後頭角もないなどの特徴がある。 また、マサイキリンの方が体が大きく、大きい雄では頭頂高6m程になるものも見られるが、雌はひと回りほど小さくて頭頂高4.8m程のものも見られる。 マサイキリンも他のキリンの仲間と同様、アフリカの乾燥したサバンナ地帯に生息していて、小数の群れで生活している。 昼間に活動し、ヌーやシマウマなどと一緒にいることも多い。 主に木の葉を長い舌で巻き取るようにして食べるが、樹皮や木の実、花などのほか、イネ科の植物も食べ、 食性なども他のキリンと同じである 。 また、反芻することや、新鮮な植物さえあれば、かなりの期間水を飲まずに過ごすことが出来ることなども同じである。 休むときは座ることもあるが、ほとんどは首を立てたまま立って休むことや、眠るときも多くの場合立ったままであることなど、習性もほかのキリンと似ている。 鳴き声も他のキリンと同様、ウシのように「モー」と鳴くが、滅多に鳴き声を立てることはない。 キリンの外敵はライオンやハイエナなどだが、キリンは体が大きい為、子どもが狙われることの方が多い。 このような時マサイキリンは後ろ足で蹴って攻撃するが、この蹴る力は相当に強力で、ライオンの骨なども砕いてしまうほどである。 また、走る速度も、ゆっくりとしたように見えるが、時速55km程で駆けることが出来る。 一夫多妻で決まった繁殖期はなく、妊娠期間14~15ヵ月程で、普通は1産1子、稀に2子を出産する。 生まれたばかりの子どもの体重は60~65kg程で、1.8~2m程の頭頂高がある。 外敵から身を守るため、子どもは生後1時間程で歩けるようなり、1ヵ月程は母親について生活している。 その後は子どものグループの中に入っていき、1年程の間はその中で育てられ、他の雌が共に育児を行う。 雌雄共に3~5年で性成熟し、寿命は25~30年程度と言われている。 マサイキリンは他のキリンに比較して丈夫であるともいわれているが、近年では生息地の開発などによって個体数は減少していて、保護対策が求められている。 キリン科の動物へ / このページの先頭へ |
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マサイキリン