シマウマは白と黒のはっきりとした縞模様で、特徴のある毛色をしていることでよく知られている。 奇数目・ウマ科に属しているが、ウマの中でも他のものとの区別も容易で、各地の動物園でも必ずと言っていいほど飼育されていて、また、人気がある。 尾にも縞が見られ、先には長い毛があるが、体は競走馬のような体つきではなく、ロバに似ている。 実際の系統もロバに近縁で、シマウマは耳が大きく、タテガミもロバのような感じで、鳴き声もロバに似ている。 指先で歩く指行性で、第1指(親指)と第5指(小指)は退化していて、体重は第3指(中指)にかかり、爪は半円形をした蹄になっている。 口先はやわらかくてよく動き、上下の歯もきっちりと噛み合わさっていて、草類を食べるのに適している。 視覚や嗅覚は鋭いが、聴覚も優れていて、大きな耳はほとんどの方向に向けることができる。 体の大きさには差があるが、平野部に生息しているサバンナシマウマでは2~2.7m、体重は220~360kg程で、山地に生息しているヤマシマウマの仲間は少し小さい。 また、体に見られる縞模様も亜種によって変化があり、幅の広いものや狭いものなどのほか、縞と縞の間に薄い影縞が見られるものや、四肢の先まで比較的はっきりとした縞があるものなども見られる。 また、縞模様は全ての固体で違っている。 シマウマの黒白の縞模様は遠くからでも目立つように思われるが、実際は保護色の役目を果たしている。 動物園などでも、何頭かのシマウマが集まっていると、実際の頭数を数えるのが案外難しい。 自然下でもこれと同じで、一見派手で目立つように見える縞模様も、樹木や岩などに同化してしまって、見つけるのが難しくなっている。 シマウマは草原やサバンナ、低木林などに生息している印象が強いが、シマウマは丘陵や山地などに生息していて、様々な環境で生活している。 群れで生活しているが、普通は1頭の雄を中心として、複数の雌、その子どもたちからなるハーレム的な群れをつくっていて、若い雄は単独か、そられが集まって小数のグループをつくって生活している。 キリンやヌー、ダチョウなどと一緒にいることも多く、草類を主に食べるが、果実や木の芽、低木や小枝なども食べる。 外敵はライオンやヒョウ、チーターやハイエナ、リカオンなどで、ウマほどは速く走れないが、それでも65km/h程の速さで走ることができる。 逃げるときは巧みにジグザグに走って追跡をかわすほか、追い詰められたような場合は、強力な後足で蹴って反撃する。 一夫多妻で、決まった繁殖期は見られないが、出産は雨季の頃に多く見られる。 妊娠期間は12~13ヵ月程で、普通は1産1子を出産する。 生まれたばかりの子どもは、すぐに立ち上がることが出来る。 寿命は野生のもので15~20年、飼育下では25年程度と言われている。 尚、シマウマの仲間は様々で、亜種間の関係のほか、幾つかの亜種についてもよく分かっていない。 現在は絶滅してしまっているクアッガなども、以前はサバンナシマウマとは別種とされていて、サバンナシマウマの学名はEquus burchelliと記述され、グラントシマウマもバーチェルシマウマの亜種として扱われていた。 詳しいことは今後の調査・研究に頼らなければならないが、現在は、平野部に生息しているサバンナシマウマと山地に見られるヤマシマウマ、それに体の大きいグレビーシマウマを別のグループとして扱うことが多い。
多くの野生動物と同様、シマウマも近年の耕作地の開発などによって生息地が減少している。 それに伴って生息数も減少傾向にあるが、シマウマは大型肉食動物の獲物にもなっていることから、シマウマの減少はこれらの動物へも影響するものとして心配されている。 このほか、シマウマは動物園でも人気があるが、案外気が荒く、人には馴れにくくて、ロバのように家畜として利用されることない。 *右列写真の下8枚はいずれもチャップマンシマウマ、その他はグラントシマウマ ウマ科の動物へ / このページの先頭へ |
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シマウマ