タイワンジカは、国内に生息しているニホンジカの亜種で、台湾固有の亜種とされている。 特徴や習性などは二ホンジカとほぼ変わらないが、野生のものは既に絶滅してしまっている。
タイワンジカの分布域・生息環境 タイワンジカは台湾の固有亜種だが、野生のものは乱獲などによって既に絶滅していて、現在見られるものは飼育されていたものが再導入されたものになっている。 従来の生息環境は平地から山地にかけての森林などで、再導入されたものも国立公園内などのその様な環境に生息している。 タイワンジカの大きさ・特徴 タイワンジカの外見は国内のニホンジカと大変よく似ていて、体長も120~160cm程で、ホンシュウジカと同じほどの大きさがある。 体も雄の方がやや大きく、角も雄だけに見られる。 この角は、繁殖後の春先には落ち、その後、新しい角が生えてくるのも同じだが、タイワンジカの角は第1枝が短い特徴があるとされている。 毛色は、夏毛は淡い褐色をしているが、冬毛はオレンジ色を帯びた褐色をしている。 しかし、国内のものは、夏毛や若いものには体全体に白い斑が見られるが、タイワンジカは、ふつうは成獣でも夏毛・冬毛共に白い斑が残っていることも特徴になっているとされている。 この斑は冬では薄くなるが、白斑が梅の花のように見えることから、ハナジカ(花鹿)やカロクなどと呼ばれることもある。 タイワンジカの生態・生活 タイワンジカの生態なども国内に生息するニホンジカとよく似ていると考えられていて、山地から平野部の森林や二次林、低木林などに生息していたと言われている。 繁殖期以外は雄雌が別の群れをつくって生活していて、朝夕には活発に活動する。 草食性で、木の葉や草類、樹皮や木の実、花などを食べることなども同じと考えられている。 タイワンジカの繁殖・寿命 タイワンジカの飼育下での繁殖期は11月頃で、この時期の雄は、数頭の雌を従えてハーレムをつくる。 雌の妊娠期間は7ヵ月程で、雌はふつう1産1子を出産する。 また、飼育下での寿命は、他のニホンジカと同様、15~18年程度と言われている。 タイワンジカの保護状況・その他 タイワンジカは、かつては肉や毛皮を目的とした乱獲が続いたが、農地の拡大や森林の開発なども加わり、1969年頃には野生のものは絶滅してしまっている。 その後、飼育下のものが国立公園などに導入され、現在は公園外にも生息していて、個体数は増加傾向にあるとも言われている。 一方、国内には1945年頃、和歌山県に観光を目的として移入したものが逃げ出して定着している。 この為、在来のニホンジカとの交雑や食害などが心配されていて、キョンやアライグマ、ヌートリアなどと共に特定外来生物に指定されている。 |
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タイワンジカ (ハナジカ)