マーモセットやタマリンの仲間は南米の熱帯雨林などに分布しているが、サンタレムマーモセットはアマゾンのタパジョス川とリオマデイラ川下流、リオ・ルーズベルト川に囲まれた、限られた地域に分布している。 毛は密生していて、毛色は灰黒色や灰褐色のような感じで、背面や四肢には白っぽいさし毛が見られる。 耳から後頭部にかけては白い房毛があり、コモンマーモセットに似たような感じもするが、体はコモンマーモセットよりも小さく、耳から胸もとにかけても扇状に広がった白い房毛が見られる。 また、鼻は低く、両方の鼻の穴は離れていて外側を向き、顔のまわりは黒っぽい。 足の親指は人と同じような平爪をしているが、その他の指は湾曲した鉤爪をしていて、樹木にしがみつきやすいようになっている。 尾も体長よりも長く、樹上でのバランスをとるのに役立っている。 成熟した雌雄を中心にした4~15頭程度の家族単位で生活し、つる植物の多い二次林などに生息している。 日中に活動し、果実や花、樹脂や木の葉、芽などの植物質のほか、昆虫やカエル、小型の脊椎動物なども食べるが、ほとんど樹上生活をしていて、地上で採食することは非常に稀とされている。 1産1~4子で、普通は他のマーモセットのように2子を出産する。 また、育児は雄や若い者によっても行われ、子どもはおよそ1年半程で成熟する。 具体的な外敵は分かっていないが、フクロウやタカなどの猛禽類、大型のヘビなどと言われていて、野生での寿命は10年程度と考えられている。 国際自然保護連合ではデータ不足のため保護状況などが評価されていないが、サンタレムマーモセットは限られた地域にしか分布していないので、生息地の開発や減少などが懸念されている。 このほか、サンタレムマーモセットを含むマーモセット属はオマキザル科に分類されているが、以前はムネアカタマリンなどのタマリン属と共に、独立したキヌザル科(マーモセット科)として扱われていた。 現在もその支持は多く、キヌザル科として分類されることもある。 オマキザル科の動物へ / このページの先頭へ |
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サンタレムマーモセット