シルバールトン さんのプロフィール |
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シルバールトンはインドネシアに分布するオナガザル科のサルで、以前はクロシロコロブスなどと共に独立したゲレザ科として扱われていた。 毛色が銀灰色の印象を受けることから「シルバー」と名付けられているが、幼獣の毛色は鮮やかな金色やオレンジ色のようなをしている。
シルバールトンの分布域・生息環境 シルバールトンはインドネシアのジャワ島やスマトラ島、ボルネオ島、その近隣の島嶼部などに分布している。 さまざまな森林地帯に生息しているが、農園などの耕作地周辺にも生息している。 シルバールトンの大きさ・特徴 シルバールトンは雄の体重が7kg程度、雌は6kg程度で、体は雄の方がやや大きい。 雌雄ともに尾は体長よりもやや長いが、物に巻き付けたりすることはできない。 毛色は茶色や灰色、茶色がかった灰色、黒色などと変化があるが、これらの色に関係なく灰白色の毛が混ざっていて、全体に銀灰色の印象を受けることから名前が付けられている。 顔は白っぽく、頭頂部には冠毛が見られ、頬の毛はやや長くなっている。 また、成獣の毛色はくすんだような銀灰色に見えるが、生まれたばかりの子どもは鮮やかな金色やオレンジ色をしている。 シルバールトンの生態・生活 シルバールトンは、主に内陸の深い森林地帯などに生息しているが、マングローブのある湿地帯や海岸沿いの林など、地域によって多少異なっていて、竹林や農園などにも姿を見せる。 1頭の雄と複数の雌、それに子どもを含む10~20頭の群れで生活しているが、多ければ40頭ほどの群れもつくることもある。 また、雄だけの群れも見られ、単独で生活している雄も見られる。 昼間に活動するが、早朝と夕暮れ時には活発に活動する。 樹上性が強く、地上に降りることは滅多になく、樹間を移動しながら木の葉や果実などを食べている。 尾は体長よりも長く、樹上でバランスをとるのに役立っていて、樹間を敏捷に移動することができる。 シルバールトンはダスキールトンなどと同じリーフイーター(木の葉を主食とするサル)と呼ばれるサルの仲間で、別名・シルバーリーフモンキーと呼ばれることもある。 食べ物のほとんどは木の葉類が占めているが、果実や花、種子なども少しは食べ、食糧事情によっては樹皮なども食べる。 行動範囲は季節や食糧事情などによって幅があるが、平均すると0.2~0.43平方km程度と言われていて、毎日この中を移動して採餌している。 行動範囲は縄張りとも結びついているが、行動範囲は群れ同士で重なっていることもあり、その様な場合、雄は威嚇のような声を上げ、縄張りを主張する。 外敵はヒョウやウンピョウ、スマトラトラやドール、大型のヘビなどだが、子どもはビントロングなどに襲われることもあると言われていて、夜間は1本の樹木の高いところに群れが集まって休む。 シルバールトンの繁殖・寿命 シルバールトンには決まった繁殖期はないが、出産は食べ物が豊富な12~5月頃に多く見られる。 繁殖は一夫多妻で行われ、雌は妊娠期間6~7ヵ月程で、ふつうは1産1子を出産する。 生まれたばかりの子どもは体長20cm、体重400g程度で、目は既に開いている。 生後すぐに母親にしがみつくだけの握力があり、毛色は鮮やかな金色やオレンジ色のようなをしている。 育児は群れの中の他の雌によっても行われ、生後3ヵ月頃から親と同じような銀白色になりはじめる。 子どもは1年ほどの授乳期間があるが、完全に離乳するには1年半程はかかる。 雌雄共に4~5年で性成熟し、雌はそのまま出生した群れに残るが、雄は性成熟する頃には群れを離れていく。 飼育下での寿命は20~25年と言われているが、30年を超えたものも報告されている。 一方、野生下では20年ほどの寿命があると考えられているが、詳しくは分かっていない。 また、コロブスの仲間は雌が求愛行動を起こすことが知られているが、シルバールトンの雌もプレゼンテーションと呼ばれる求愛行動をとることが観察されている。 シルバールトンの保護状況・その他 シルバールトンは、近年の森林開発や樹木の伐採などによって生息地が減少していて、それに伴い個体数も減少している。 最近までは、は国際自然保護連合(IUCN)の保存状況評価によって、準絶滅危惧種(NT)としてレッドリストに指定されていたが、現在は絶滅危惧種(VU)に指定される状況になってしまっている。 尚、シルバールトンの亜種について研究の途中だが、次の2種が指摘されている。 Trachypithecus cristatus cristatus ボルネオ島やスマトラ島などに広く分布する基亜種 T. c. vigilans インドネシアのナツナ諸島だけに分布 また、亜種であったT. c. selangorensis(Malay Peninsula・マレーシアに分布)は、現在は別種・T. selangorensisとされている。 |
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