カナダヤマアラシ

カナダヤマアラシ さんのプロフィール


動物図鑑・カナダヤマアラシ

カナダヤマアラシ

齧歯目 アメリカヤマアラシ科
学 名 Erethizon dorsatum
英 名 North American porcupine / Canadian porcupine / Common porcupine / Crested porcupin
分布域 アラスカからメキシコ北部辺り
生息環境 主に森林地帯など
体 長 60~90cm 程度
尾 長 14~30cm 程度
体 重 1~7kg 程度

ヤマアラシの仲間は、タテガミヤマアラシなどのようにユーラシアやアフリカなどの旧世界に分布するものと、南北アメリカの新大陸に分布するものが知られているが、両種の分類学的系統はそれぞれ独立したもので、いずれも「ヤマアラシ」と呼ばれているが、互いに近縁な関係があるわけではない。

また、前者はヤマアラシ科、後者はアメリカヤマアラシ科に分類されていて、カナダヤマアラシは北米に分布しているヤマアラシで、アメリカヤマアラシ科に属している。
●分布域・生息環境
●大きさ・形態
●生態・生活
●繁殖・寿命
●保護状況・その他


分布域・生息環境
カナダヤマアラシは、カナダからアメリカ合衆国を経てメキシコ北部まで、北アメリカに広く分していて、名前のように、カナダとアラスカではほとんどの地域に分布している。
様々な環境に適応していて、森林地帯のほか、ツンドラや地帯や砂漠などにも生息している。


大きさ・形態
体長は60~90cm程もあり、北アメリカのげっ歯類の中ではビーバーに次ぐ大きさで、大きい雄では18kg程にも成長する。
また、体は雄の方が大きいが、雌雄ともに四肢は短い。
尾も太くて短いが、タテガミヤマアラシなどよりは長い。

体色は濃褐色から黒色で、背側は長い針に覆われているが、下毛は羊毛状になっていて、冬には特に伸びる。
棘は頭から背、尾にかけて生えているが、腰から尾にかけては黒色で、この部分の棘は白く縁取られている。
これは、夜間でも目立ち、外敵に警告する為とも言われていて、このマーキングは、生後3ヵ月頃には目立つようになる。


生態・生活
主に森林地帯に生息しているが、カナダヤマアラシは分布域が広いこともあり、ツンドラや砂漠など、様々な地理的環境にもよく適応している。

半樹上性の生活をしていて、木の葉や木の根、小枝や種子、穀類、花のつぼみなどを食べるが、冬期には樹皮なども食べる。

また、カナダヤマアラシは夜行性の動物で、昼間は樹洞などで休んでいるが、樹上よりも地上の穴や岩の割れ目などに潜んでいることも多い。
視力が弱く、動きは鈍いが、木登りは巧みで、木の上では前足で食べ物をつかみながら、後足だけで体を支えるようなこともできる。

普段は単独で暮し、雌雄ともに縄張りをもった生活をしているが、冬期には岩穴などに数頭が集まっていることもあるほか、冬眠することはないが、冬の間は巣穴に留まっていることが多い。

また、雄の縄張りの中には数頭の雌の縄張りが含まれているが、雌は他の雌に対しては縄張りを守り、互いに同じ程度の縄張りをもっていると考えられている。

これに対し、雄の縄張りは年齢などによって変化し、生息環境や食糧事情などによっても大きさは変化するが、成熟した雄の縄張りは0.2平方km程度、若い雄では0.13平方km程度、雌は0.08平方km程度と言われている。

外敵はピューマオオヤマネコボブキャットクズリオオカミコヨーテクマなど、多くの動物が挙げられるが、これに加え大型の猛禽類に襲われることもある。

危険を感じると樹上に逃げるが、外敵から身を守る時は、旧大陸のヤマアラシなどと同じように、後ろ向きになって棘を逆立て、尾を振って相手を威嚇する。
それでも相手が怯まないときは突進して反撃するが、カナダヤマアラシは太い尾で相手を打ちつけ、時には針が相手に飛ぶこともある。

この針は毛が変化したものだが、針は硬くて先が鋭いうえ、釣り針のような「返し(棘)」がついていて、刺さると抜けなくなってしまう。
この為、襲われることは少ないが、ピューマなどは頭を狙って素早く動き回り、ひっくり返して柔らかい腹側を襲うようなことをする。

しかし、捕食された場合でも、鋭い針が相手の口内や内臓を突き破って感染症などを起こさせたり、時には死亡させたりすることもあり、この棘はかなり有効な防御力になっている。


繁殖・寿命
繁殖期は秋から初冬にかけて見られ、一夫多妻と考えられている。
妊娠期間は205~217日程で、普通は1産1子、稀に2子を出産する。

生まれたばかりの子どもの体重は400~500g程で、生後2日目には木に登ることができる。
育児は雌だけで行われ、子どもは4ヵ月程で離乳し、雌雄共に2年から2年半程で性成熟する。
また、雌は成熟前には出生エリアから離れていくが、雄はそのまま残り、成長につれて縄張りを広げていく。

野生での寿命は6年程度、飼育下での寿命は10年を超えると言われているが、野生のものでも17年の寿命があったものも知られている。


保護状況・その他
カナダヤマアラシは分布域が広いこともあり、現在のところ絶滅の恐れはないとされているが、開発による生息地の減少や交通事故などによる死亡も増えている。

尚、カナダヤマアラシには、現在7亜種が知られている。

Erethizon dorsatum dorsatum
カナダ東部のノバスコシア州からアラバマ州、バージニア州からカナダのユーコン準州などにかけて分布する基亜種。

E. d. picinum
ケベック州北東部とカナダのラブラドール地方

・E. d. couesi
コロラド州からメキシコ北部

・E. d. bruneri
アーカンソー州からモンタナ州にかけての中西部

・E. d. epixanthum
分布の西部域の南部

・E. d. nigrescens
分布の西部域の中部

・E. d. myops
分布の西部域の北部

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