オオヤマネコはユーラシア大陸の温帯域より北部や北アメリカなどに広く分布している中型のヤマネコで、現在は4種が知られている。 体の大きさなどには差があるが、オオヤマネコの仲間はいずれも全体にどっしりとした感じで、足は長くて足先も大きい。 毛色は黄褐色や暗褐色、淡灰色などで、茶色か黒色の斑点が多数あるが、地域によって体色には変化があり、寒い地方のものは斑点もはっきりとせず、足などに見られる程度のものもいる。 しかし、オオヤマネコの耳の先には黒い飾り毛があり、尾の先も黒く、頬にも長いふさ毛が見られる。 また、腹部は白っぽい。 草原や様々な森林地帯に生息しているが、岩場や半砂漠地帯などにも姿を見せる。 普段は単独で生活していて、昼間も活動するが、主に夜間に活動する。 リスやウサギなどの小動物を主に捕らえ、北アメリカに分布するカナダオオヤマネコの生息数は、食物となるカンジキウサギの数と生息数と密接な関係があり、ウサギの数が減るとその数も減少することが知られている。 この他、鳥や魚、昆虫や両生類なども食べるが、オオヤマネコは力が強く、アカシカやトナカイ、イノシシなども倒すことができる。 このような大きな獲物などを倒す時は、小さなグループをつくることもある。 オオヤマネコは幅広い行動域をもつ動物で、食糧事情などによって異なるが、一夜のうちに40km程の距離を歩きまわるとも言われている。 木登りのほか、泳ぎもうまく、跳躍力にもすぐれている。 また、敵が近づくと岩陰や木の枝などに身を潜めているが、遠くへ逃げて行くようなことはなく、性質は荒い。 繁殖の多くは冬の終わり頃で、妊娠期間70日程で、平均すると1産2~4子を出産する。 飼育下での寿命は20年を超えるものもいるが、野生下では10~15年程度と考えられていて、外敵はトラやオオカミ、ピューマの他、時にクズリに襲われることも知られている。 尚、オオヤマネコには、次の4種が知られている。
この他、インドからアフリカ大陸にかけて分布しているカラカル(Caraca / Caracal caracal)はオオヤマネコに似ていて、別名・アフリカオオヤマネコなどと呼ばれることもあるが、オオヤマネコとは別種で、カラカル属に属している。 また、オオヤマネコは中型のヤマネコの総称だが、ヨーロッパからシベリアにかけて分布しているヨーロッパオオヤマネコ(シベリアオオヤマネコ)は分布域が広いこともあり、ヨーロッパオオヤマネコを指して「オオヤマネコ」と呼ぶ場合も多い。 写真右下2枚はボブキャット。その他はいずれもヨーロッパオオヤマネコ。 ネコ科の動物へ / このページの先頭へ |
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オオヤマネコ