オセロットは主にメキシコから南アメリカのウルグアイ、アルゼンチン北部にかけて分布する小型のヤマネコで、アメリカ合衆国のテキサス州の一部などにも分布している。 熱帯雨林や深い森林地帯に生息しているが、標高1,200m以下のさまざまな環境に適応していて、草原や河口域にあるマングローブの林などの他、人の住む集落の近くにも現れることがある。 体毛は短く、毛色は灰色から黄白色、淡褐色などで、足の内側や腹部は白い。 体にはヒョウのようなリング状の黒い斑があり、斜め下に向かって鎖状につながっているように見える。 頭部や四肢にも小さな黒い斑点があり、耳の後ろは黒く、トラのように白い斑がある。 昼間も活動するが、オセロットは一般に夜行性で、日中は樹洞やヤブの中、木の上などで休んでいることが多い。 他のネコ科の多くと同じように、普段は単独で生活していて、雌雄共に行動範囲をもっている。 雌の行動範囲は1~3km四方と言われているが、雄の行動範囲は雌よりも広く、普通は2~3頭の雌の行動圏が含まれている。 縄張りには尿で臭いをつけたり、糞を残したりする習性があるが、オセロットにはタヌキのように特定の場所に糞を残す習性がある。 主にウサギやネズミなどの小動物、カエルやイグアナ、魚などを食べるが、時にはカピバラのような比較的大きな動物も倒したり、ペッカリーの子どもなどを襲うこともある。 また、オセロットは地上性の動物だが木登りもうまく、リスザルなどのサル類や鳥なども捕食するほか、他のネコ科のものとは違って泳ぎもうまい。 1産1~4子で、妊娠期間70~80日前後で、普通は1子を出産する。 熱帯に分布しているものは繁殖期が不定とされているが、メキシコなどに分布しているものは秋から冬の出産が多いと言われている。 巣は深い茂みや樹洞、倒木との間の窪みなどにつくられ、育児は雌が行う。 生まれたばかりの子どもは体重250g程で、目は閉じている。 2週間を過ぎる頃には目が開き、2~3ヵ月頃から親と一緒に狩に出かけるようになる。 1年から1年半程で成熟し、この頃には親から離れて自分の縄張りをもつようになる。 飼育下での寿命は20年を超す記録があるが、野生ではこれよりもかなり短く、7~10年程度と考えられている。 オセロットは美しいヤマネコであるため、毛皮を目的とした乱獲などによって生息数が激減し、現在多くの地域で絶滅の危機にある。 ワシントン条約によって国際的な保護がなされているが、開発による森林伐採なども加わり、成果はあまり上がっていないとも言われ、分布域の国によっては絶滅危惧種に指定されている。 ネコ科の動物へ / このページの先頭へ |
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オセロット